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    幹線沿道付近での環境データ、情報が錯綜

    2018年2月15日

     
     
     

     幹線沿道付近でのNO2(二酸化窒素)とSPM(浮遊粒子状物質)の濃度に関するデータが錯綜している。2020年度にNO2とSPMの濃度が環境基準値を上回るおそれがあるとされた地点数は、ゼロもしくは囲い込みが十分に可能な地点数だった(中央環境審議会・自動車排出ガス総合対策小委員会、17年3月)。しかし、現在進行中の環境省主催の検討会では、同じ20年度の濃度推計で、基準値を上回るおそれのある地点数が、大幅に上回って報告されている可能性が出てきた。15年度の測定局地点での濃度は、ほぼ全局で環境基準を達成されたとされ、主にディーゼル車の登録・通行を縛ってきた自動車NOx・PM法や関連の自治体条例が成果を上げたかに見えたにもかかわらず、いまなぜ数値が錯綜しているのか。

     大気中のNO2とSPMは主にディーゼル車から排出されているといった考え方は、92年に同法の前身「自動車NOx法」が施行されて以来、環境省は崩していない。それぞれの濃度が過去、そして未来に、どのような推移をしてきたか、今後推移していくかに関する検証体制はディーゼルユーザーに影響を与える。

     1月29日。環境省が主催する「17年度自動車NOx・PM法対策地域における環境基準確保にかかる評価手法等検討会」が東京で開かれた。学識者や関係自治体の担当者などが集まる会合で、会議の模様は非公開だ。

     複数の関係者によると、この場に示されたのが、3年後の20年度の環境データ。法対策地域内の首都圏、中京圏、阪神圏でNO2とSPMが、どのような濃度になっているのかを、数値計算のモデルを使ってシミュレーションした結果が出された。

     出てきたシミュレーションの基礎となる考え方の一つに、図に示したような「メッシュ」が挙げられる。道路の両端からそれぞれ50㍍までの範囲を10㍍ずつに区切り、かつ道路の進行方向にも10㍍ずつ区切っていく。10㍍四方で区切られたメッシュの中央部を計算地点とする考え方だ。

     自動車の走行量、車種ごとの排ガス係数など、年度ごとに変動しうる量を計算モデルに入れ、メッシュ中央部での計算結果を出す。そして、その値を環境基準値と比較する。メッシュの考え方を引用すると、道路1㌔㍍につき1000の計算地点ができるため、環境基準値と比較した判定結果も膨大になる。

     環境省自動車環境対策課は、「シミュレーション結果と、20年度に環境基準値を超過するおそれのある地点数を検討会当日に示したのは事実だが、公表はできない」と本紙取材に答える。

     昨年3月、中央環境審議会小委員会は、「中間レビュー」と題した報告文書の中で、同様のシミュレーション結果を公表している。

     報告書によると、NO2・SPMが高濃度になると予測される信号交差点近傍2621地点(首都圏1447地点、中京圏759地点、阪神圏415地点)のうち、首都圏の13地点でNO2に限り、20年度に環境基準値を超過するとされた。つまり、SPMは2621地点すべてで、NO2も全体の0・5%未満という囲い込み可能な地点での基準値超過にとどまった。

     環境省によると中間レビューの報告書も、メッシュの考え方をもとにしたシミュレーションによって作成されたものだという。

     同様のシミュレーションであるにもかかわらず、片方しか公表しない理由として環境省は、「中間レビューの数値は現状の環境を肯定的にとらえたもので、検討会の数値は評価手法もまだ確定されていない段階のもの」と話す。もっとも、公表の有無については決まっていない。

     法を受けて運行規制などの条例を作る自治体担当者も、環境省から資料は得ているとしながらも「環境省に聞いてほしい」(愛知県)、「作成したのは環境省なので」(大阪府)とそれぞれ話す。

     兵庫県は、運行規制条例を18年度以降も継続するのか否かを決定するための材料として、環境省が示した計算手法に基づくシミュレーションを独自に実施。審議会で公表している。それによると、法対策地域の数分の一程度の県南東部の運行規制地域だけで20年に、232の地点で環境基準値超過のおそれがあるとしている。

     
     
     
     
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