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    新春特別対談 大塚倉庫 濵長社長・龍角散 藤井社長

    2019年1月15日

     
     
     

     大塚グループの医薬品などの物流を担う大塚倉庫(大阪市港区)と家庭薬メーカーの龍角散は昨年から、ゼリー状のオブラート「らくらく服薬ゼリー」シリーズの全国への物流における業務提携をスタートさせた。龍角散は大塚倉庫の共通プラットフォームを活用した共同物流を利用することで、車両・倉庫の効率的な運用ができる一方、安定供給体制を構築することが可能となった。今回、大塚倉庫の濵長一彦社長と龍角散の藤井隆太社長に、今回の共同物流の狙いなどについて話を聞いた。

     藤井社長「平成16年から3年間、経済産業省の補助金事業として家庭薬業界全体の物流の動きについて問題点を抽出。そして、改善点がないかシステム設計して試験運用した経験があります。その時点では問題はなかった。医薬品はものすごく小さく、物流費が占める割合も小さい。しかし、一方で納品の際に納入倉庫が混み合っているとトラックが1日待たされることもある。効率化を考えたとき、大塚倉庫さんとまとめて持って行くと早く受け取ってもらえる。物流品質を考えると、時間通りに着けるメリットがある。今後、ドライバーが減るから、それを見込んで、いろいろと他の製品の共同物流も視野に入れておく。でも、なんでもかんでも一緒にすればいいというものでもありません」

     濵長社長「物流の状況は日々変わっています。人手不足・ドライバー不足という背景があり、共同物流は大切ですが、すべて同じ土俵でできるとは思っていない。しかし、個々のメーカーで物流システムを構築されると、物流事業者にとっては一番苦しい。大塚倉庫の場合、龍角散さんの仕事を受けたとしても、新たな品目を追加するというレベルで仕事ができる。同じデータの中で新商品が含まれているという作業ができれば一番いい。しかし、人手不足ということで無理やり共同化していっても厳しい面もあります。生産や販売は競争すればいいが、物流は一緒の仕組みを作る必要があるのではないかと考えています」

     藤井社長「家庭薬の専門企業の強みは独自性です。どこかに巻き込まれることなく、他の企業の商売には触らない。物流も一つの独自性ですから。自身でやりたいというなら、無理やりまとめる必要はありません。まとめたけど結局はやめたという会社も見てきました。家庭薬は小さいので1つのパレットで数億円ということもある。幸い、当社の売り上げは好調で、のど飴も日本最大の物流量。これは自社だけではできないので共同物流を早い段階で入れました。環境問題を考えた場合、トラックを多く走らせるのはよくない。合理性を追求するのは当然でしょう」

     濵長社長「共同物流を実施して、最終的な評価をいただくところまでは、まだ来ていません。しかし、リードタイムが短くなったことは確かです。物流の負荷は随分と減りました。荷受けのウェイティングでも多少待たされることはあるが、リードタイムが短くなったことで色々と工夫できるようになった」

     藤井社長「荷待ち時間の問題で、現場がこんなに困っているとアピールすることも大切。ある運送事業者から『龍角散の仕事はもう嫌だ』と断られた事例が2社あります。同じ日に大量に発注されるので、このようなことになる。大塚倉庫さんと組むことで、100%ではないが、なくすことができた」

     濵長社長「ウチも荷待ち時間については交渉しています。物流会社から言わせてもらうと、波動が一番困るのです。倉庫はできたときに一度に入る量が決まっている。それを超えて持って来いというのは『倉庫を壊してもいいのですか』ということになりかねません」

     藤井社長「店頭まで物流品質を整える必要があり、どこかで滞るようでは困る。メーカーとして改善するのも仕事です」

     濵長社長「大塚倉庫としては藤井社長と一緒に仕事ができるというのはメリットです。藤井社長の影響力は大きく、乗りたい企業に乗っていただいて、拡大していきたいと考えています。だからこそ、今回の共同物流は失敗できません」

     藤井社長「今後の展開については、今回の結果を見てからになります。物流コストよりも物流品質ですね。確実に商品が届くことが大切ですから。今回の共同物流を見て、他の企業で問題が発生したとき、『ああいうこともできるのか』と気づいてもらえればいい」

     濵長社長「現在、医薬品メーカーからいろいろと相談を受けています。龍角散さんとの物流受託を皮切りに家庭薬メーカーの安定供給の仕組みを、共に構築していきます」

     
     
     
     
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