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物流ニュース
ワイドループ 木製パレットを再利用、風合いを生かし建材や家具などにも
2019年2月28日
マテハンの中古買い取り・販売を手がけるワイドループ(丹羽彦仁社長=写真左、さいたま市浦和区)は、木製パレットを再利用する「パレットループ」事業を昨夏からスタートさせた。パレットとしての再利用が難しいものは、建材や家具などに生まれ変わらせている。
「物流現場で使用されている木製パレットは、不要になるとほとんどが廃棄されており、その数は年間約4400万枚と言われている」と切り出すのは、同事業を担当している営業部の有川潤一氏(写真右)。「捨てられていくパレットに新たな価値を吹き込みたい」と考え、不要になったパレットを回収し、パレットとして再流通させたり、建材などに活用する同事業を立ち上げた。
「パレットとして使われていく中で出る使用感や汚れ、焼印など、パレットならではの風合いは欠点ではなく、むしろ価値のあるもの」とし、「後から加工して出るものではない」と説明する。
集めたパレットは、色味などで4種類に分けられる。素材を生かした「スタンダード」、木材本来の木目で統一された「ナチュラル」、風雨に耐えたハードな質感が特徴の「オールド」、物流現場で塗られた色がビンテージ感を演出する「カラー」。同氏は、「どれも味があり、魅力的なインテリアになる」と胸を張る。
「建材などに活用する場合は、規格のサイズに加工することで、壁材や床材などに再生しやすい」と語る。「家具製作では机や椅子、棚といった大きなものから、ティッシュ箱のような小さなものまで、ニーズに合わせてあらゆるものに対応する」という。
「基本的に買い取りをしているパレットは厚みがある欧州製のみ」というが、「たとえ再利用には適さなくても、廃棄のお手伝いもできるので、一度ご相談いただければ」と話す。
丹羽社長は、「自社で出た、捨ててしまうパレットをおしゃれに蘇らせることで、CSRなどの社会貢献につながるのでは」と語る。「もちろんパレットを扱っていない企業も制作や購入が可能」と話す。
有川氏は、「たとえそこでは不要なものだとしても、必要としている場所はある。マテハンで培ったネットワークを生かして、再利用のループを進めていきたい」と語った。
◎関連リンク→ 株式会社ワイドループ
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