-
物流ニュース
引越事業から撤退 兼業成り立たない?
2019年11月14日
「引っ越し事業は兼業でできる時代ではなくなった」。
年内で引っ越し事業からの撤退を決めたという首都圏の事業者。同社は、引っ越し事業に参入して30年近くが経つ。「顧客の感謝を肌で感じることができる」という一般貨物にはない魅力とともに、現金商売で資金繰りが厳しい時などに会社運営に大きく貢献してくれたという。
しかし、時代とともに環境も変わった。何より人材採用がままならなくなり、その結果、十分に教育が行き届かなくなっていったという。「引っ越し事業は創業間もない頃から取り組んでおり、馴染みの深い仕事で、続けられるものなら続けていきたい」と本音を漏らす同社長だが、「このまま続けていけば、サービスレベルを維持していくことは難しい」とし、「いい加減な仕事をして顧客に迷惑を掛けるわけにはいかない」と、今回、撤退という苦渋の決断をした。
長きに渡って取り組んできた引っ越しに、「うちにとって一つの柱の事業でもあったので、さすがに寂しさは禁じえない」と同社長は指摘しているが、それだけ厳しい環境になっていることがうかがえる。顧客のニーズが高まる一方で、助手などの人手確保が難しくなるというジレンマに、引っ越し事業の難しさがあり、もはや兼業という取り組みでは、手に負えないものになっているのかもしれない。
この記事へのコメント
関連記事
-
-
-
-
「物流ニュース」の 月別記事一覧
-
「物流ニュース」の新着記事
-
物流メルマガ