-
物流ニュース
カーゴクルー 求貨求車マッチングサイト、10年後の会費無料を目指す
2019年12月9日
積載効率の向上を目的にこのほど、事業者同士のマッチングサービスを提供する求貨求車システムが立ち上がった。
「会員の皆様が、積極的に活用できるよう、リーズナブルな価格設定に加え、使いやすさを追求している」と、開発者は自信を見せる。
10月からサービスを開始し、新規会員を募っているが、当面の間は試験的な運用を行っていく予定としており、その間は無料登録が可能となっている。今回新たに求貨求車サイトとして立ち上がったのは、「カーゴクルー」で、開発したのは宮崎啓純社長(カーゴクルー、東京都足立区)だ。
もともと運送会社の経営者でもある宮崎社長はこれまで、大手食品メーカーの物流を担い、その協力会社の中で、マッチングサービスを提供してきた。
今回は、食品だけではなく、一般に広げることで、「マッチング精度が高まるとともに、数多くの成約が可能となり、トラック業界における積載効率の向上が図れる」と話す同社長は、「使用料をリーズナブルにし、会員の負担を極力減らしていく」と、コストパフォーマンスも追求していく構えだ。
同社長が、カーゴクルーを開発したのには理由がある。
「運送業界はインターネットなどを使った情報活用が、いまだ不十分である」とし、「そのために、ドライバーの高齢化や若者離れ、車両不足が進んでいるにもかかわらず、実車率や積載効率共に改善されない」と話す。
「中小・零細事業者は、今後さらに情報弱者になるリスクがある」と指摘する同社長は、「こうした中で、中小・零細事業者が手軽に情報に触れていく機会を提供していきたい」と、その理由を話す。また、同社長は、「そもそも会員同士が情報を寄せ合うマッチングサイトは、原材料費は無料」だと指摘する。たとえば、「ラーメン屋さんのお店独自の『秘伝のスープ』や団子屋さんの『秘伝の餡子つくり』などは、原材料費がそれなりに掛かるが、マッチングサイトは、会員の情報が仕入れなので、原材料費は掛からないはず」という。そのため、同社長は、「利用料も可能な限り無料に近付けていくべき」だとしており、今回の新サービスについて、「10年後の会費無料に向けて頑張っていきたい」と意気込んでいる。当面はシステム開発などで資金が必要となるため、有料となるものの、「最低限、システム維持に必要な会費にとどめる」としており、将来の会費無料を視野に進めていることを明言する。
業界では現在、いくつかの求貨求車システムがある。協同組合間での取引や事業者個々の取引など、それぞれに特徴があるが、「カーゴクルー」は、サイトを通じて事業者個々のやりとりとなる。
同社長は、「これまで培った経験を生かして、新たな求貨求車サイトとして、トラック業界に浸透し、定着していければ」と期待を寄せている。
◎関連リンク→ 株式会社カーゴクルー
この記事へのコメント
関連記事
-
-
-
-
「物流ニュース」の 月別記事一覧
-
「物流ニュース」の新着記事
-
物流メルマガ