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    疑SAS(睡眠時無呼吸症候群)者 半数以上 自覚なし

    2007年7月20日

     
     
     

     居眠り運転による自動車事故や労働災害を巻き起こしたり、生活習慣病などの病気を悪化させるなど、個人や企業、社会に大きな影響を及ぼすと言われる睡眠時無呼吸症候群(SAS)。
     トラック業界でもSAS検査や治療に積極的に取り組む企業が増えてきているが、このほど、疑SAS者を対象としたアンケート結果が公表され、「自覚していなかった」(51%)、「精密検査を受けた」(55%)など、今後のSAS対策において重要なポイントが明らかになった。


     アンケートを実施したのは、SAS対策事業に取り組んでいる大阪ヘルスケアネットワーク普及推進機構(OCHIS)で、平成16年3月から同18年9月までの間、パルスオキシメータという医療機器による検査で精密検査が必要となるD判定者(1030人・107社)を対象に実施。
    54.9%にあたる565人から有効回答を得た。
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    パルスオキシメータ
     D判定の結果については、283人が「思ってもみなかった」と回答し、「自分自身で予想していた」(123人)、「家族などから指摘を受けていたので予想していた」(151人)を大きく上回った。
     さらに、D判定の結果を踏まえて精密検査を受けたのは55%にとどまっているが、19年に限れば59%に上昇。
    「SASへの認識が社会的に広がってきている」ことなどが要因として挙げられるが、それでも受診率は低いと言わざるを得ない。
     精密検査を受けなかった理由で、最も多かったのが「忙しいから」(78人)で、「自覚症状がないから」(71人)、「検査費用が高いから」(49人)と続いた。
     OCHISの作本貞子理事は「精密検査は一泊入院であるため、保険診療でも個人負担は2万円以上かかる。また、『忙しい』から行けない人の中には、『行きたくない』という心理も働いているのではないか」と指摘。「なぜ精密検査を受けないのかを分析し、検査から治療、継続的なフォローまでを一連でバックアップしていく体制づくりが必要になる」とした。
     一方、精密検査の費用は80%が「高い」とし、毎月の治療費も「高い」(132人)が「安い」(2人)、「ほどほど」(37人)を上回った。また、精密検査費用の会社負担については90%以上が「全額負担してほしい」と回答し、トラック協会の補助金も90%以上が「必要」と望んでいる。
     「会社により、全額負担しているところ、半額負担しているところなどさまざまだが、これは会社の安全意識の格差によるものと推測できる」と同理事。「コンプライアンスや運輸安全マネジメントが求められており、SAS検査を受ければよいというだけでは、会社として本来の目的が達成できない。さらに、フォローこそ重要との認識が必要である」と指摘した。(中野秀一記者)
    ◎関連リンク→大阪ヘルスケアネットワーク普及推進機構

     
     
     
     
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