Now Loading...
 
  • 物流ニュース

    シリーズ「AdBlue(アドブルー)」(1)三井物産

    2008年1月25日

     
     
     

     三井物産は、NOx還元添加剤「AdBlue(アドブルー)」の供給体制構築に力を注いでいる。同製品は、尿素生産で国内最大手の三井化学が製造し、総販売元を担っている。
     同社化学品第一本部肥料部輸出・企画室の橋本誠也セールスマネジャーは、「当社の扱う製品は100%国産で、安心してお使いいただける」と品質に自信を見せる。なお、尿素そのものは、一般用途としてハンドクリームなどにも配合されており、無害で安全なもの。取扱資格なども必要ない。


     三井物産の現在のアドブルー販売拠点は、全国のトラックステーションを中心に、フリート大手のGSなど約1500か所。トラックディーラー各社も、純正品として扱っている。同マネジャーは、「インフラ整備の第一段階はクリアできたのではないか」と語る。
     生産体制としては、厚木製造所(神奈川県厚木市)と大阪工場(大阪府高石市)の既存施設に加え、今年度は大牟田工場(福岡県大牟田市)を開設。各工場の生産能力を向上させるとともに、将来的には生産拠点を8か所まで拡大していく考え。同マネジャーは、「拠点が増えれば、各地へ運ぶ物流費などを抑えることができる」とし、「さらなる安定供給を目指したインフラ整備に努める」。
     現在は、ダンボールに入っている内袋に専用ノズルを装着し、直接車載タンクに注ぎ込む「バッグ・イン・ボックス(BIB)」での販売が主流。必要な量に応じて、プラスチックドラムや専用の供給ユニットも用意している。「今はまだ、ユーザー自身でタンクへの補給を行っていただく状況。ゆくゆくは、各地のスタンドにディスペンサーを設置していくことを考えている」と話す。
     実際、すでに鈴与や宇佐美など、計3か所のスタンドにディスペンサーを実験的に設置。「需要に合う供給体制を構築し、ユーザーの使いやすい状態に近づけていきたい」とビジョンを説明した上で、「軽油と合わせてスタンドで補給できるような、ドライバーにとって不安やストレスのない体制を整えること」を目標として掲げる。
     尿素SCRシステム搭載車両が次々と市場に投入される中、環境対応車両の導入は荷主へのアピールにもなるが、「事業者から『尿素水はどうしたら手に入るのか』『長距離輸送でも確実な運行が可能なのか』といった質問を寄せられることが多い」という。「供給インフラの構築と合わせて、尿素水への正しい理解を広めることで、環境対応車両の普及に貢献していきたい」と話す。
    adbluestand400.jpg
    GSへのディスペンサー設置も加速している
     詳細は同社HP、http://mitsui-adblue.jp/

     
     
     
     
  •  
  •  
  • 「物流ニュース」の 月別記事一覧

     
  • 物流ニュース」の新着記事

  • 物流メルマガ

    ご登録受付中 (無料)

    毎週火曜に最新ニュースをお届け!!

    ≫ メルマガ配信先の変更・解除はこちら