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    シリーズ「AdBlue(アドブルー)」(3)尿素SCRシステムとは

    2008年2月6日

     
     
     

     尿素水を使ったトラックが日本に登場したのは、04年11月の東京モーターショー。日産ディーゼル工業が世界に先駆け、大型トラック「クオン」に搭載したが、05年施行の「新長期排出ガス規制」を見越しての動きだった。
     従来、ディーゼルエンジンの排ガス浄化は、触媒による浄化と、エンジン自体をチューニングするという、2つの技術を組み合わせて対応していた。「新長期」では排ガス規制値が厳格化され、従来の方法だけではトレードオフの関係にあるNOxとPMを同時に浄化させるのは困難となっていた。


     日産ディーゼルが開発した尿素SCRシステムは、排ガスに尿素水を噴射し、アンモニアを生成、アンモニアとNOxが化学反応を起こすことで窒素と水に還元するというもの。火力発電所や船舶の排ガス処理システムにヒントを得ているという。
     「新長期」の排ガス浄化策は、日産ディーゼル、三菱ふそうが尿素SCRシステム派、いすゞ、日野が後処理装置DPF派に分かれる。尿素SCRシステムのメリットは、排ガス浄化の効果に加え、燃費性能に優れている点、後処理装置のメンテナンスが不要な点などがある。
     だが重量が重いため、日産ディーゼル、三菱ふそうともに現在は大型トラックでのみ、同システムを採用している。
     問題は、10年をメドに施行される予定の「ポスト新長期排出ガス規制」だ。概要はまだ示されていないが、目標数値は現規制より厳しくなるのは確実。同規制をクリアするには、「DPFでは不可能。SCRを採用するしかない」(トラックメーカー関係者)という声もある。実際、07年10月の東京モーターショーには、DPF派だったいすゞが「次世代尿素SCR」を参考出品している。規制数値によっては、SCRは大型だけでなく、中型トラックにも採用される可能性もあるという。
     運送業界で同システムを普及させるためには、正しい理解を進めるとともに、尿素水の供給インフラを整備することが鍵になる。現在、供給拠点は全国1500か所のトラックステーションやガソリンスタンドのほか、運送事業者にローリー輸送する方式もある。尿素水を生産する化学メーカーは新しい工場を設置し、増産体制を整えているという。
     さまざまな尿素水が出回っているが、JISで定められた厳しい基準をクリアした尿素水製品は、「アドブルー」と呼ばれる。アドブルーとは、ドイツ自動車工業会(VDA)の登録商標。

     
     
     
     
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