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    兵ト協 自営転換実験「安い運賃は魅力」、課題も浮上

    2008年4月10日

     
     
     

     荷主の自家用車使用を営業用トラックに切り替えることで沿道環境を改善させる会議が3月28日、兵庫県尼崎市内で開かれ、2月から3月にかけて行われた実証実験の結果が公表された。
     「幹線沿道地域における協同組合等を活用した自営転換にかかる調査」で、同日の検討委員会(小谷通泰委員長=神戸大学大学院教授)に報告。実験は尼崎、西宮両市の食品と工業製品を扱う荷主6社が参加し、混載便で大阪市内などまで回る2つの輸送経路で、13日間ずつ行われた。


     実験に使われた2tの天然ガス車が排出したNOxとPMの量は、最大8分の1にまで減少。もっとも、委員からは「天然ガス車とディーゼル車の違いが前面に出過ぎて、比較実験としては成り立たない」との意見が出された。
     西宮市を出発する経路ではコスト比較も実施。自家用なら1日あたり1万9000円かかる運行経費が、営業用では1万1000円から1万7000円で収まるとして、「コスト競争力がある」と結論付けた。
     荷主からは、安い運賃や営業用ドライバーの仕事の丁寧さへの評価があった半面、「時間指定が多く転換は難しい」「温度管理上、混載パートナーが見つからない」といった課題も。トラック事業者からは「物量を平準化できないか」「貨物情報を掲示板方式で設けてはどうか」といった意見があった。原案では、「方面別、荷姿など多様な評価軸でマッチさせる必要がある」などと結論付けた。
     近畿運輸局によると、委員会は同局が03年度に立ち上げ、兵ト協の事業として5年間継続。08年度は「効果が十分に現れていない」として、兵ト協が事業化を見送っているという。

     
     
     
     
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