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    「軽油が足りない」広がるインタンクへの出荷制限

    2008年7月15日

     
     
     

     「トラックに入れる軽油がない」――。インタンク(自家タンク)への軽油の出荷制限が広がりつつあるようだ。


     フリート会社関係者の話によると、元売りが燃料の販路を経済成長が著しい中国やインドに求めていることが背景にあるようで、出荷制限のかかった事業者はサービスステーション(SS)での給油を余儀なくされており、地下タンクを備えているメリットがなくなりつつあるという。
     関西で長距離運行を行う事業者は、6月初旬にフリート会社担当者から「今月は前年同月比95%までしか軽油の供給ができない」と伝えられ、途中で供給はストップされた。前年同月分を上回る分はSSで給油した。
     同社は、6月のインタンクでの軽油価格は128円であったが、SSでは137円(いずれも税抜き)で九円の負担増になったという。「燃料価格の値上がりの上に、量も確保できないとは…」と、社長は動揺を隠しきれないでいる。
     出荷制限は大量に軽油を消費するインタンク保有業者に多く見られており、前年同月比以上の供給は期待できないようだ。フリート会社も出荷制限が行われていることは認めており、あるフリート会社は、「使用量の大小関係なく、数量を減らして頂いている。フリート会社は元売りの生産計画に沿って販売を行っているが、出荷制限は今後も続く見通し。海外に需要があるためで、元売りが販路を海外に向けている」と話す。
     元売り各社が、軽油を日本より高値で売れる中国、インドなどへ出荷攻勢をかけており、海外への輸出量は昨年の2倍になる勢いだという。そのあおりを受けている。
     「SSは物流のライフラインであるため後回し。しかし、出荷制限がSSでも起こらない可能性は否定できない」と話すフリート会社関係者もいる。

     
     
     
     
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