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労務管理
残業代未払い請求 無関心ゆえ高額和解に
2017年5月25日
運送会社にとって残業ゼロは不可避だが、一部では地場・中距離輸送でも2交代制を導入して労働時間短縮を試みる運送事業者もいる。しかし、多くの運送事業者にとって残業問題は悩みのタネ。今回、残業未払い請求にまったく無防備だった零細事業者に起こった訴訟問題について話を聞いた。
大阪・堺市に本社を構える運送A社では現在、車両台数6台で冷凍輸送を手がけている。経営者自身もドライバーとして勤務しており、身内の事務員や運行管理者といった典型的な零細企業。2年前、同社に勤めていたドライバーが弁護士を通じて未払い賃金を請求してきたという。何度となく裁判所での話し合いの結果、今年になってようやく和解が成立。和解金は約600万円で、零細企業のA社では一括で支払うのは厳しく、半年間の分割となった。A社社長は「ドライバーは15年前に運送業を始めたときからの従業員で、兄弟のように接していた。しかし、2年前に突然、退社したいとのことで、労いの言葉をかけて円満退社した。しかし、数週間後、弁護士から通知が届き、残業未払金など数千万円の請求を行ってきた。同社も付き合いのある社労士に相談した後、弁護士にも依頼し、裁判となった。しかし、裁判官は会社側が残業費を給与の中で支払ったとされる内容が一切ないと指摘。600万円で和解しなければ、最終的には賦課金なども求められて最大1200万円の請求になりかねないと、弁護士にも伝えられた」と説明する。
(詳しい内容は、物流ウィークリー5月22日号に掲載しております)
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