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射界
2020年2月24日号 射界
2020年3月9日
玉石混淆。宝(玉)と石が混じった状態のこと。晋の葛洪は「最近は大きな人物があらわれず、真偽が逆転しており嘆かわしい」といったことに由来する。仕事にも玉や石が多くある。それを見抜くのが経営者の仕事とも言える。運賃は安いが近距離で運びやすい仕事か、運賃が良くても法に反しては話にならない。
▲しかし、本物かどうかを見抜くのは難しい。和氏の璧は中国古代にあった名玉。楚の国にいた下和が玉の原石を見つけて王に献上した。王が専門家に見せたところ「ただの石」としたので、王は下和の片足を切断した。下和は王の後継者にも原石を献上したが結果は同じ。下和は三日三晩泣き続けた。次の王になってやっと原石が名玉であることがわかった。
▲玉の場合、磨けば石であるか玉であるかはだれにでもわかる。しかし、仕事の場合、その仕事を玉にするのか石にするのかは経営者の判断と指示にかかわってくる。石のような仕事でも玉にすることはできるし、玉の仕事をむざむざ石にしてしまっていることはないだろうか。玉の仕事が、現場に伝わっていない場合もあるかもしれない。
▲玉石混淆は人材にも言えるが、それは玉石ではなく、適材適所として考えたい。ドライバー不足が慢性化した現在、ドライバーに向かないと切ることもできるだろうが、どの部分を伸ばせるのか、注意して直すのかを判断するのも経営者の役目だろう。もちろん、飲酒運転をするトラックドライバーなどは問題外なのだが。常識の範囲で判断したい。
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