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射界
2016年6月6日号 射界
2016年6月10日
「何かさせようと思ったら、一番忙しいヤツにやらせろ。それが事を的確に済ませる方法だ」と喝破したのはナポレオンだ。つぶさに観察すると、仕事ができる人に仕事が集中する傾向にある。「あの人なら信頼できる」「あの人に任せれば大丈夫」と誰もが思っている人に仕事が集まり、仕事ができる人はいつでも忙しい。
▲もっとも、仕事ができない人も忙しく見せているところがある。少なくとも本人は「自分は忙しい」と自負しているが、その中身は、できる人との間に歴然とした開きがある。できる人は、仕事の全てについて素早く手を打ち、手抜きはしない。問題点があればいち早く指摘して的確に修正しながら、ためらうことなく軌道修正する。必然的に忙しくなるのは当然の成り行きである。▲仕事のできない人は、そもそも問題点の指摘すらできない。気付いたとしても「まあ、いいか」「そのうちに手を打とう」と判断が消極的で、いつしか曖昧のまま放置してしまう。それなのに本人は仕事している気分になって「忙しい」と錯覚して満足する。結果を見れば、仕事の中身は整理されないままで粗く、徹底度が段違いに劣る。忙しいと言う割には中身の粗さが目立つ。
▲謙虚に自省してみて「自称忙しい人」になっていないだろうか。しかし、見直す方法を間違えると「忙しさ=働いた時間」となってしまうので注意したい。本当の忙しさとは、いかに生産性を上げて効率よく働くかである。具体的に言えば「抱えている仕事の量」と「出した結果の量」がどれだけあるか、で決まる。一つでも多く結果を出すこと…これが仕事の評価を決める。
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