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射界
2019年1月14日号 射界
2019年1月21日
自己啓発の大切さは事あるごとに語られ、新年だからといって改めて訴えるほどではないが、あえて取り上げることにも一理あると考えたい。なぜなら自己啓発の大切さは、誰にも増して人の上に立つリーダーには必要不可欠な資質だからだ。その努力を怠ればリーダーとしての役割放棄にもなる。
▲自己開発には色々な方法がある。言い尽くされた教えだが、『論語』にある「温故知新(故きを温ねて新しきを知る)」は多くの人の座右銘として心に刻み置かれている。過去の出来事(歴史)を深く探求することを通し、現代への認識を深めていく態度、これこそがリーダーの執るべき道ではなかろうか。上に立ったという故なき優越感に漬かっていてはダメだ。
▲自己啓発の重要性を説くのは『論語』だけに限らない。同書と同じく広く読まれている『大学』にも、「苟(まこと)に日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり」と、自覚的な努力を抜きにして自己啓発は成り立たないと説いている。脚光を浴びるIT産業の若き騎手たちとて、運だけで現在の地位を得たわけではなく、人知れず自己啓発に努めたはずだ。
▲「因果応報」という言葉もある。よい考えで、よい行いを続ければ、必ずよい報い(結果)が得られる…だからこそ、いつもよい行いを心掛けなさいと教える。『易経』にある「積善の家には必ず余慶あり」と諭し、さらに「積不善の家には必ず余殃(よおう)あり」と続く。余殃とは禍のことだ。新しい年のスタート、心して自己啓発に努め積善を目指したい。
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