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射界
2019年7月15日号 射界
2019年8月5日
今さら「ホウレンソウ」の重要性を説くまでもないが、仕事に長年携わる者は慣れ過ぎて軽視しがちであり、新人の理解度は浅いといえる。組織の一員として仕事に携わる以上、経験の深浅に関係なく、仕事に関する「報告・連絡・相談」の重要性は不変だ。組織の活力の源ともいえるからである。
▲「ホウレンソウ」の用語は約30年前、当時の山種証券の社長山崎富治氏によって使われ始めた。語呂の良さが慣用の浸透度を深め、いまなお色褪せることなく使われている。人の集まりである組織体の健全性を維持するには、淀むことのない円滑なコミュニケーションが求められる。上司と部下、関連する部署との連携に不可欠で、人間の血液にも相当する。
▲健康体は清純な血液が動脈をスムーズに流れて維持される通り、健全な組織活動は遅滞のない「ホウレンソウ」があって維持される。血管にコレステロールが溜れば血流が阻害されるように、組織の一部にスムーズさを欠く要素があると機能不全を起こす。場合によっては、組織の一大事ともなりかねない可能性すら内包しているから怖い。決して座視できない。
▲そんな大事な〝仕事の鉄則〟なのに、なぜ軽視されやすいのか。「受け手との認識ギャップ」「タイミングの難しさ」「上司からの叱責」「干渉されることの煩わしさ」などの要因が考えられ、現実は四つが混在して経験の少ない人は戸惑う。そうであればなおさら、「報告・連絡・相談」と区切らず、「ホウレンソウ」と一括して考えればよい。理解も深まる。
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