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射界
2019年10月28日号 射界
2019年11月4日
武者小路実篤の言葉に「君は君 我は我也 されど仲良き」がある。短い言葉で、だれにでもわかりやすいが実篤の人生観がにじみ出ている。単純な言葉であればあるほど、その通りに生きるのは難しい。とかく他人のことが気になるのが、人間の性というものだろう。
▲しかし、新入社員なら、まず周囲を見るべきだ。周囲を見て、どのような仕事を、どのような段取りで行うべきかを確認する必要がある。確認した上で仕事を覚えていく。そこから仕事の本質を考えていくことになる。最初から「我は我」では、間違った仕事を覚えかねない。トラックドライバーの場合も、新人として「どれだけ社会貢献しているか」を知ってもらいたい。
▲国内の物流を支えているのはトラックドライバーということを、ドライバー自身が認識していなければ、誇りを持って運転ができないだろう。最近の学生は「カネのため働く」意識から、「社会に貢献している仕事をしたい」という傾向が強いという。その点から考えれば、トラックドライバーほど社会生活を下支えし、貢献している職業はないと断言できる。
▲もちろん、運転については、周囲がどんなにスピードを出していたとしても「君は君 我は我」の考え方で運転していただくのがいい。あおり運転などが社会問題となっているが、それに巻き込まれない運転をしたい。一般車両のドライバーを含めて全員が「されど仲良き」なら、あおり運転どころか、交通事故を撲滅できるかもしれないのだが。
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