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射界
2019年12月9日号 射界
2019年12月16日
「13日の金曜日」という映画が人気となったのは1980年。ハリウッドのホラー映画だが、欧米の「13」という数字が忌むべきものという迷信と、キリストが死去したとされている「金曜日」が結びつけられて、「13日の金曜日」が不吉な日とされているに過ぎない。聖書にも根拠はない。
▲「13」を凶数としているのは欧米だが、古代ユダヤ人やインド人にとって「13」は神聖かつ幸せをあらわす数字とされていた。立場が違えば、見方が違ってくる。日本人にとって豊臣秀吉は歴史上の英雄の一人だが、韓国人にとっては侵略者でしかない。フランスの英雄だったナポレオン・ボナパルトもオーストリアやドイツ、ロシアから見れば侵略者だろう。
▲黒澤明の映画「羅生門」は芥川龍之介の「羅生門」ではなく「藪の中」が原作となっている。元々は今昔物語の一説だが、ある殺人事件の目撃者や当事者の証言が矛盾しており「藪の中」は「真相がわからない」という意味で使われるようになった。それぞれ立場があって、見方や考え方が違う。それは上司や部下であっても同じ。立場によって考え方は異なる。
▲完全に相手のことを理解するのは難しい。それでも同じ職場にいるのなら、コミュニケーションをとらなければ仕事は前には進まない。部下は報告・連絡・相談を怠らず、上司は部下に声をかけて気を配る。当たり前のことだができていないことが多いようだ。気がつけば職場で孤立していることがないよう気をつけたい。当たり前のことが一番難しい。
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