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射界
2020年1月13日号 射界
2020年1月27日
「正月はとしの初めの祝事をして知る人たがいに行きかよひ、いよいよしたしみむつぶるわざしはべるより」と読んだのは一条兼良の「世諺問答」。正月に睦みあい、友好を暖めることで睦月(むつき)の語源になったとも言われている。一条兼良は室町時代前期から後期にかけての関白・太政大臣。
▲また、年頭のあいさつに「オメデトウ」を使うようになったのも室町時代からと言われている。当時は「目出」を「メデタシ」とし祝言としているが、目上の者が目下の者に使っていたようで、だれにでも使われるようになったのは最近のことのようだ。いまでは正月だけではなく、結婚や昇進、入学などさまざまなシーンで使われるようになった。
▲今年は子年だが「ねずみ」はもともと「ぬすみ」がなまって「ねずみ」になったと言われている。鼠は家の中にあるもの、農産物をなんでも盗むからという。また、鼠は穴を掘って住むので「根棲み」が語源という説もある。鼠がたくさんいる家は裕福という富のシンボルになった。また、鼠はたくさん子供を産むので「子孫繁栄」という意味もある。
▲正月には「福笑い」や「万才」など「笑う門には福来る」とし、笑うことによって邪悪な「魔」を屈服させるという民俗も多く残されている。笑うことによって病気を癒すという研究もある。さまざまな課題が残されている物流業界だが、新年ぐらいは笑って過ごしたいもの。荷主や協力会社だけでなく、業界全体が「睦みあう」ようになりたい。
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