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    良質な人材確保のチャンス、ハローワークで費用掛からず

    2010年7月30日

     
     
     

     景気低迷による雇用情勢の悪化で、就職難が続いている日本経済。物流業界でも、荷動きの悪化もあってドライバーの不足感が和らいでいる感がある。過去に募集広告に多額の費用をつぎ込んでいたという物流事業者は、ハローワークで無料で人材が確保できたという。買い手市場が続いているいま、物流業界は良質な人材を確保する絶好の機会を迎えているといえる。



     東京都江戸川区で雑貨配送を手掛ける物流事業者は、これまで人材確保にチラシや情報誌など、民間の募集広告を活用していたという。そもそも、「ハローワークではいい人間は来ない」との認識が同社社長にはあり、ハローワークを活用する考えはなかった。

     しかし、就職難という現状に、「ハローワークで、いい人材が採用できる」との情報を知り合いから得たという同社長は、試しに利用してみたという。

     国の機関での募集となるため当然、募集する際、会社としての義務を果たさなければならない。物流業界の場合、労働時間の問題がどうしても付きまとう。同社長も、労働時間の記載に戸惑いを感じ、担当者に相談した。

     その担当者は、ドライバーの仕事は拘束時間が長いという物流業界の現状を理解した上で、同社の窓口となって別途に対応してくれたという。

     募集を行うとすぐに反応が現れた。わずか数日のうちに、同社長は数人の面接を行い、さらに驚いたことに、面接にやってくる人数は、同社長の予想をはるかに超えていた。「ハローワークでいい人材は集められないという固定観念は、一気に吹き飛んだ」と同社長は話す。

     面接した中には、「こんな子がドライバーになるのは、もったいないという人もいた」という。結局、「ドライバーの仕事を説明し、他の仕事に就くように促した」というが、「人材という視点から見ると申し分なく、ドライバーでなければ絶対に欲しい人材だった」と振り返る。その後も同社には面接にやってくる人間が相次ぎ、納得のいく人材が確保できたという。

     「これまで、募集に数万円を掛けて人材を確保していたが、ハローワークを活用することで、無料でいい人材を確保できた」と話す同社長は、採用した従業員に、早速フォークリフトの資格を取得させた。

     「募集広告の費用を考えると、フォークリフトの資格を取得させるくらいわけがない」と同社長。納得のいく人材採用ができたことに、「本音をいうと、最初はだめもとだっただけに正直びっくりした」と、驚きを隠せない様子だ。

     就職難という世相を反映しているのは言うまでもないが、「コストをかけずにいい人材を揃える絶好の機会だ」と同社長が指摘するように、いま人材確保に取り組める物流事業者はチャンスだといえる。(高田直樹)

     
     
     
     
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