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    事故の相手は任意保険未加入 誠意ない対応に激怒

    2010年9月8日

     
     
     

     仕事量が低迷する中で、様々な経費削減策を打つ運送事業者は少なくないが、最近では対人賠償保険や対物賠償保険といった自動車任意保険までを経費削減の対象とするところが出てきているようだ。大阪府の物流会社のトラックが先月上旬、神戸市内で兵庫県の物流会社のトラックに追突される事故が起きた。追突した事業者は自賠責保険しか入っておらず、さらに誠意のない対応で、賠償金の支払いを巡ってスムーズに事後処理が行われていないという。



     事故は夕方、国道上で発生。大阪の物流会社A社の8トントラックの前に乗用車が走っていたが、その乗用車が急ブレーキをかけ、A社のドライバーも急ブレーキで追突を回避。しかし、後続の兵庫の物流会社B社の4トントラックはブレーキが間に合わず追突。A社のトラックはその弾みで前の乗用車に追突した。追突されたドライバーは軽傷で済んだが、A社のトラックの前後のバンパーが大破し、約100万円の損害が出た。

     しかし、A社がB社に聞くと、対物保険に加入していないことが判明。また、過失割合が10対ゼロの事故にもかかわらず、謝罪の一言もなく、逆に「うちはちょこんと当たっただけ」「過失割合を出せ!」などと主張してきたことから、A社は車両保険を使ってバンパーを修理。前方にいた乗用車も車両保険で修理し、現在、損保会社2社が窓口となってB社に損害金の請求を行っているという。

     A社は、「会社に電話しても女性事務員が『わかりません』『社長はいません』の一点張りで、こちらの泣き寝入りを待っているかのような対応」と、怒りが収まらない様子。

     実はA社では、過去にも自動車任意保険の未加入事業者との事故に遭遇したことがある。3年前、配送センター構内でトラックを駐車中に、大阪の物流会社C社のトラックにボディー側面を当てられたが、当てたトラックには、やはり自賠責保険だけで対人・対物の任意保険には加入していなかった。

     C社に連絡を取ると、「運転者が勝手にやったことなので、会社はまったく関知しない」と電話を切られ、自賠責保険が適用されない部分は運転者が実費負担する取り決めであったようだ。

     修理代金はシート代金とボディー修繕費で約30万円。運転者はなかなか支払いに応じなかったといい、領収書は会社名ではなく、運転者個人名で切られた。

     C社はその前年に運送事業許可を取得した新しい会社で、今は存在しないようだが、A社社長は「営業ナンバーで対人、対物保険に加入していないのは言語道断。加入していないなら『任意保険未加入』などと車両に表記すべきだ」と話している。(大塚 仁)

     
     
     
     
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