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    運革議連が設立総会を開催

    2010年12月16日

     
     
     

     運輸物流改革議員連盟(運革議連)の設立総会が7日、衆議院第一議員会館で行われた。運革議連は自民党の国会議員で結成され、トラックドライバーの過酷な労働条件の改善を主な目的としている。総会には国会議員や国交省の貨物課長、厚労省担当官、報道陣、関係者ら計60人が詰め掛け、立ち見の出席者も出るほどの熱気に包まれた。呼び掛け人の松浪健太衆議院議員は「我々は一点突破、現場のドライバーの労働条件改善。正直者がバカを見ない業界にしていく」と訴えた。


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     同議連の会長には元国土交通副大臣の平井拓也衆議院議員、幹事長に元厚生労働大臣政務官の松浪議員、事務局長に三原順子参議院議員が就任。松浪氏はトラック運輸業界の問題点について?過労死が業種別で突出するほどの過酷な労働条件?規制緩和による傭車の増加?下請け構造の多層化による中抜きの横行?過当競争による運賃の低下?国交省の実態把握が不十分──を挙げた。

     当面の課題として、国交省に元請け、一次下請け、二次下請け、またトラック事業者の規模別に運賃を把握させること、距離を基にする運賃と時間を基にする料金を適正に算出する仕組みの確立、丸投げ構造の多層化に歯止めをかけるルールづくり、利用運送業の収受手数料の適正化を取り上げ、国交省、厚労省と話し合いを進める活動を展開していく。

     平井会長は「今までの議連は長年のしがらみからシャンシャンで終わっていたが、我々は現場に着目し、具体的に委員会で成果を挙げていく。議員を並べた団体ではなく、松浪議員と一緒に汗をかかせていただく」とあいさつ。松浪幹事長は「補助金がどうの、軽油の暫定税率がこうのとやるつもりはない。現場の皆さんの待遇改善のため、本当に現場をよくするために一点集中で、あらゆる委員会で多角的に取り上げていく」と力強く述べた。

     松浪氏は先月17日に開かれた厚生労働委員会で、トラック運転者の過労死の問題を取り上げ、厚生労働大臣や国交省自動車交通局長に対し、「運送業界は規制緩和以降、低賃金にならざるをえない超過当競争が行われており、非人間的な労働市場が形成されている。現状をしっかり把握していただきたい」と訴えている。

     また、総会では実運送事業者からのヒアリングも行われ、「実運送企業は半世紀もの間、責任と義務のみ課せられ、その実態を善意で徹底的に掘り下げていただきたい」(三愛、辰巳寛一専務)、「現場のドライバーはほとんど寝る時間がなく、月間400時間の労働時間が現実。最低賃金法に触れるほど過酷な状況」(青山本店、青山明治社長)、「トラックの荷台で運転者が死亡した。考えられない無理をしている。食事をしたら眠くなるので食事もできない状況」(三栄運輸、山本貞夫社長)といった声が寄せられた。

     同議連は衆参両院の議員を合わせ14人が呼び掛け人として参加しているが、今回の総会を見て(参加を)判断するという議員も多数おり、最終的に20人以上の議員で組織される見通し。(大塚 仁)

     
     
     
     
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