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    「下請法の活用は行政主導で」不満あっても逆らえぬ体質

    2011年1月13日

     
     
     

    truck5_0103.jpg 「下請法(下請代金支払遅延等防止法)は、我々運送会社には怖くて活用できない」。中小企業庁と公正取引委員会は昭和54年度から、毎年11月を「下請取引適正化推進月間」とし、普及・啓発事業を集中的に行っている。千葉県の運送協同組合では、こうした流れから昨年12月に運送業向けの下請けガイドライン説明会を開催したが、参加者からは否定的な言葉が相次いで聞かれた。法律の形骸化が懸念される中、不満があっても逆らえない業界の体質が浮き彫りとなっている。



     下請法は昭和31年、下請契約における代金の支払い遅延の禁止を目的に制定された。トラック事業者には、平成16年度から同法及び独占禁止法物流特殊指定が適用されている。同20年3月に下請・荷主適正取引推進ガイドラインが作成されたのを機に、業界でも下請取引の適正化が求められるようになった。

     千葉県の運送協組が昨年12月に開いた説明会では、受領拒否や下請代金の支払い遅延、下請代金の減額や不当返品など、禁止行為の説明と事例紹介が行われた。参加した事業者は、「下請代金の遅延や減額は現状では頻繁に行われている」と指摘するものの、「違反だと告発などできない」とこぼす。

     その上で、「行政担当者は、何かあったら相談してくれというが、現場を理解していない」という。下請法では、告発した下請け事業者に対し、それを理由に取引を中止することは禁止されている。形式上は下請け事業者の保護をうたっているが、「告発しようものならまず、仕事は続けられない」と同社社長。「取引中止する理由を、例えば仕事の減少など何とでも変えられるし、うちが親事業者だったら、そんな告発するような下請けはやはり使わなくなる」と説明する。

     「行政が声を大にして普及・啓発活動を進めても、制度を変えない限り浸透しない。下請法は形だけのものだ」と断言。行政側が下請け事業者の声を聞いた上で調査するというやり方では、推進は図れないという。

     「国が仕事を保障してくれるわけでもなく、仕事を失う恐れのある告げ口は、あまりにもリスクが大きい」という同社長は、「定期的に荷主の調査に入り、行政主導で指導を行ってほしい」と願っている。トラック事業者向けのガイドラインが作成された当初こそ、話題を集めた同法だが、時間の経過とともに事業者の間で話題になることは少なくなった。その背景には、こうした理想と現実のギャップがあることも否定はできないようだ。(高田直樹)

     
     
     
     
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