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飲酒検知器の疑問点を検証、信頼できる製品見極めて
2011年1月31日
平成19年に実施したドライバーアンケート(全ト協)の質問「あなたは普段、お酒を飲みますか」に対して57.4%が「飲みます」と答えた。半数以上が普段から飲酒をしており、多くのドライバーが今春からの「アルコールチェックの義務化」で初めて検知器を使用する。今回、事業用とは別に、家電量販店で市販されている「チェッカー」について、誤作動などの疑問点を調査してみた。
今回テストするのは、家電量販店で市販されていたアルコールセンサーで、半導体ガスセンサー。測定範囲は0.00〜0.50ミリグラム、価格は3500円。まず、飲酒していない状態でチェック、表示はもちろん0.00。では、「検知器と缶コーヒーの相性が悪いらしい」という声を聞いたので、缶コーヒーを飲んだ直後にチェックしてみる。2度ほど試したが表示は0.00。「缶コーヒーに含まれる香料にアルコール成分が入っているらしい」とのことだったが、反応はなかった。
また、「栄養補給飲料で誤作動が多い」とのことでチェックしてみるが、反応は0.00。
さらに、口臭予防製品(洗口液)の使用後の反応を見てみると、0.50と、この機器の最大目盛りとなった。成分のエタノールに反応したようだ。10分後、もう一度チェックすると0.00に戻っている。使用直後では口内にアルコール分が残っており、ダメなようだ。
では、ノンアルコールビールはどうだろうか。ノンアルコールビール350ミリリットルを飲んでチェックしてみると、反応は0.00だった。
今度は缶ビール(アルコール分5%)350ミリリットルを飲んだ直後にチェックすると、0.20と反応。しかし、10分後には0.00に戻った。その後、続けて3度計ったがすべて0.00のまま。追加して缶ビール(同)500ミリリットルを飲むと反応は0.20。10分後には0.15となり、30分後も0.15のままだ。
ここで、「口臭予防グッズを使用すると反応がなくなる」と聞いたので、チェックしてみると表示は0.15だった。しかし30分後、5回の計測中3回が0.00、2回が0.05にまで下がってしまった。だが、「酔っている」という感覚があるのは事実。
各社の製品によって、性能の差は大きいようだ。運送事業者は誤作動のない、アルコールチェッカーを見極める必要がある。(小西克弥)
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