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    個人償却制でトラブル 会社と運転者、車両所有権巡り

    2011年3月3日

     
     
     

     個人償却制度を採り入れて、売り上げに応じてドライバーに収入を与える運送事業者が存在する。同制度の内容は会社によって異なるが、車両・修繕費・運行費などを売り上げから差し引き、会社が利益を徴収して残りをドライバーの給与として与える制度だ。この個人償却制でトラブルになるのが車両の所有権を巡る問題だ。車両は会社が購入し、それをドライバーが一定の金額で支払うという内容が多い。償却が終了してから、会社を退社するドライバーと経営者との間で、所有権を巡ってトラブルに発展することも多い。



     大阪府堺市の運送事業者の社長は、同社を立ち上げる前に、ある運送会社で償却制度のもとで働いていた。償却も終了し、これから順調に利益を上げられると思っていた矢先に会社が倒産。当然、車両も負債の対象になり、債権者の配当として売却された。勝手に持ち出せば窃盗罪で逮捕されることを友人に聞かされ、泣く泣く車両はあきらめた。

     その後は自ら荷主を開拓し、運輸企業組合(個人事業者で構成)の組合員となって、中古で購入したトラック1台で事業を行って現在に至る。同氏は当時を振り返り、「個人償却制は景気のいい時は会社もドライバーも利益が上がり、良い制度ではあるものの、経済状態が悪化すれば問題も発生する。企業組合などに加入し、所有権は自らが持ち、車両が他人に渡らない形でないとトラブルになり、いくら自ら償却してきた車両と主張しても、所有権が他人名義であれば認めてもらえず、泣き寝入りするケースも存在する」と話す。

     大阪府下のある運送会社も、会社が突然、償却制度を破棄し、経営者とドライバーの間で現在、裁判で争っている。ドライバーと友人関係の運送会社の社長は、裁判中で詳しい事情は公にできないとしながら、「もともと経営者とドライバーは不仲で、ある日、仕事は全て会社が請け負い、車両も会社の所有のものと主張され、償却制度を強制的に破棄され、ドライバーは会社を去ることになった。しかし、不況時にドライバーは損失を出し、赤字分を会社から借り入れ、それを受け取った証拠書類を提出していることから、裁判ではドライバーが有利とも思える状況になった」と話す。

     さらに「償却制度は単に名前を変えた名義貸しだ。トラブルを回避するためには償却制度を行わないこと」と強調する。(佐藤弘行)

     
     
     
     
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