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魔法の数値を見つけ出す
2011年6月17日
今回のテーマは「数値に強くなる」です。「数値」というと「売り上げ」や「利益」「コスト」を思いつきます。売り上げは自社だけでコントロールできませんので、必然的に「コスト」に目が行きます。
燃料代や高速代・保険料・点検整備代などのコスト削減に取り組む運送会社は多いです。無駄な経費の削減は、健全な経営をしていく上で大切なことです。ただ、「コスト削減=良いこと」とは限らないことも知っておく必要があります。例えば、点検整備代です。新車を購入した場合、最初の数年は点検整備を多少怠っても大きな支障は出ません。逆に、経営者の立場からは「点検整備代が削減できた!」という錯覚に陥ってしまいます。
ところが、新車購入時から数年間、点検整備などのメンテナンスを怠っていたトラックは5年後、10年後になると、やはり故障などのトラブルが多くなる傾向が強いのです。新車購入から廃車(代替え)までのトータルでみると、点検整備代よりも故障による修理代の方が上回り、損失が大きくなるのです。
盲目的に目の前のコスト削減に取り組んでいる場合は、一度冷静に見直してみましょう。現在行っているコスト削減が、本当に意味のあるものかどうかを長期目線で正確に判断する必要があります。
ところで今回の「数値」の話は、このレベルの話ではありません。安全や品質を向上させるための「数値」の話です。例えば「事故を減らしたい」と考えた場合、どんな数値目標を設定すれば実現できるのか? また、「荷主から指名されるドライバーを育てたい」と考えた場合、どんな数値目標を設定すれば実現できるのか? 経営者が強くならなければならない「数値」は、このレベルの数値のことなのです。
このレベルの「数値」を見つけ出すことに経営者は力を注ぐ必要があります。ボウリングでいうところの「1番ピン」を見つけることができるか? ココを狙えばストライクになる確率が高い。そんな「魔法の数値」ですね。
この魔法の数値は、経営者が何度もトライ&エラーを積み重ねていくことでしか発見できません。「安全や品質を向上させるための魔法の数値を見つけ出す」。2代目経営者がしなければならない大切なことです。
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