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    運賃が上がらぬ理由 元取扱事業者従業員の告白

    2011年7月12日

     
     
     

    truck2_0711.jpg 取扱事業をメーンに手掛ける「運送会社」で、配車および顧客となる実運送事業者の開拓を10年間ほど担当してきたという40歳代の男性は、「とにかく仕事を出しまくって、初めての取引から1年後をめどに1000万円ほどまで取引金額(支払い運賃)を膨らませるのが我々の仕事。それから徐々に運賃を下げるという手法が会社のルールだった」と当時を振り返る。いまは西日本地区の実運送会社に勤めている男性だが、「帰り荷などを探しているトラック事業者を見つける際には、インターネットを使った求車・求荷の情報サイトを『出会い系』のようにフル活用することも珍しくなかった」という。



     男性が勤務する現在の実運送会社でも求車・求荷の情報サイトを活用できる環境が整っており、それまでの経験を新天地でも生かしているというが、「いまは実勢運賃の動向を把握するのがメーンで、仕事を取るケースは少ない」と説明。理由は「手の内がわかっており、元の運賃を考えるとバカらしくなるから」と続ける。

     以前の職場でパソコンに向き合う際は「内容に関係なく、求車情報(荷物)を手当たり次第に押さえる」「安く運ばせる運送会社を探す」ことが目的の大半だったという。「例えば、運賃が5万円の仕事情報をゲットできれば、求荷情報を発信しているトラック事業者に『3万5000円でどうか』と持ち掛ける感じ」と男性。

     なかには、ネットで同じ情報サイトを見ていたのか、傭車を頼むために電話を入れたトラック事業者から「(運賃を)抜きすぎじゃないか」と皮肉っぽい反応を聞くこともあったが、「トラックが見つからない場合は自社便を走らせる覚悟。とにかく安い運賃を提示することが日常的だった」。安すぎる運賃でも「トラック探しに苦労することは少なかった」という。

     転職を決めた一つに、「場合によっては小さな実運送会社の息の根を止める可能性もある」という営業マンに課せられたノルマの存在があった。「最初は4万円の仕事を1回、それが1か月に10回を超え、そのうち便数も増やして支払う運賃もソコソコに膨らんでくる。社内では当時、『1社・1000万円』に目標を掲げ、それに届くと運賃を思い切ってカットする。零細事業者にとって年間で1000万円の取引相手は大きく、言いなりになるしかない。そんな商売が怖くなった」と振り返っている。

    いまは車両を抱える実運送の職場で運行管理業務も手掛ける。「大震災から4か月になるが、いまも関東方面から下って来るトラックが少なく、西日本エリアのトラックが関東にたまる状況が続いている。おのずと『タダで関西方面へ帰るよりはマシだろう』という発想で運賃が一段と値崩れしており、『大阪まで4トン車で3万8000円』『神戸まで大型トラック4万5000円』といった驚きの運賃が飛び交っている」と呆れ顔で話している。(長尾和仁)

     
     
     
     
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