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    「事実上の規制緩和」 事故車排除業務の許可対象拡大

    2011年7月25日

     
     
     

     自家用自動車が事故車や故障車を搬送する場合の「有償運送許可」の対象が改正となり、9月1日から実施される。現在、警察などから要請を受けた日本自動車連盟(JAF)とその指定工場の車積載車だけが許可の対象だが、9月以降は拡大、国が指定した5団体による研修を受けるなどの条件で許可される。積載装置がないレッカー車による事故車の移動などは対象外だが、車両輸送を行うトラック事業者らは「事実上の規制緩和。国は事前に情報を公開して営業ナンバーの意見も聞くべきだったのでは」と困惑している。



     「車積載車による事故車等の排除業務」について「自家用自動車による有償運送許可」の対象変更では、6月22日付で国交省貨物課から業務班長事務連絡として各運輸局の貨物課長に通達されたが、ホームページも含めて一切公表していない。

     改正では、?国交省が指定する団体が実施する研修及び指導を受けている?車積載車の運行で生命又は身体の損害を受けた者1人につき保険金額5000万円以上の損害賠責任保険契約等を締結している――の2条件を満たせばOKとなる。

     指定団体は、日本自動車連盟(JAF)、全日本高速道路レッカー事業協組(JHR)、全国ロードサービス協会、BSサミット事業協組、全日本ロータス同友会の5団体。これら団体が実施する「研修及び指導」の内容は?「許可条件」等排除業務の趣旨?排除業務作業中及び車積載車の運転中の安全対策?ハイブリッド車等特別な注意が必要な車両の取り扱い?関連法規について──などで実施時期、対象者とともに国交大臣に報告しなければならない。

     搬送は「道路上の事故車及び故障車」に限られ、区間は「原則として有償運送許可を受けた運輸支局(運輸監理部を含む)管内にある道路上の現場から最寄りのディーラー、整備工場、車両置場等まで」と規定。

     国交省は「緊急避難的な1次輸送以外の、2次輸送や営業行為は違法」と強調するが、「搬送すれば見分けがつかない。現実に取り締まりは困難」との指摘も。「JAFに限定していた許可を4団体追加したのは理解できない」との批判もある。研修は1日で終了する簡易な内容で試験はなく、さらに、JHRと全国ロードサービス協会が「会員以外の事業者も対象に研修を行う」方針を打ち出していることもトラック事業者を刺激している。

     「損保各社が展開するロードサービスが急増。制度と実態の乖離の状況を踏まえ、安全を担保するために措置した」と国交省は説明。パブリックコメントもなく、情報公開しなかったのは「大きな法改正ではなく、自家用車に対する単なる取り扱い変更だから」としているが、「営業ナンバーで同じような仕事をしている事業者には大問題。それでなくても白トラ行為は多い。もっと慎重に進めてほしかった」と嘆く事業者は多い。国は「2年ほど前から検討してきた」ものの、トラック業界には知らされなかった。さらに現在、指定団体候補が数団体あり、「追加」を検討中という。背景には損保業界の圧力も見え隠れする。(土居忠幸)

     
     
     
     
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