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    労災申請に口挟まれ 「臭いものにふた」荷主の体質

    2011年7月27日

     
     
     

     仕事中にドライバーが怪我をすれば、事業者は労災保険を申請し、治療費などを労災保険で賄うのが通常だ。この際、申請は事業者が行うが、そこに荷主が口を挟んできたら──。労災保険の申請で事業者に代わって一切を取り仕切った上場企業の荷主から見えたものは、「臭いものにふたをする」という企業体質だった。



     千葉県の運送事業者は上場企業を荷主とし、その指示に従って業務を遂行している。事故は荷物を積み込む最中に起こった。

     荷主の現場で同社のドライバーが操作を誤り、足を負傷したのだ。作業続行が不可能で、治療のためドライバーはすぐに病院に向かったという。何針も縫う怪我で、通院が必要と診断された。

     仕事中の怪我なので当然、同社は労災保険の申請を行おうとしたが、荷主から「待った」が掛かったという。最初は理解できなかった同社長だったが、その後のやり取りですべてを理解した。

     荷主は同社に代わって、労災保険の申請書類をすべて準備し、同社長にその書類を提出するよう求めたのだ。書類を見た同社長は、書類の中に、荷主の名前が一切入っていないことを確認した。あくまで同社の作業でドライバーが負傷したもので、荷主には一切関係のないこととして処理されていたという。

     同社長によると、ドライバーは荷主の担当者らと作業を行っていたという。本来は当然、その事実を書いて申請する必要があるが、荷主に関する一切のことが省かれていた。

     「労基署や会社のイメージ悪化を恐れているのだろうが、そこまで隠さなければならないのかと、あっけに取られた」という同社長だったが、「荷主に迷惑はかけられない」と、結局、その指示に従ったという。

     「怪我は確かにドライバーの不注意もあるが、現場の担当者にも責任の一端はある」と指摘する同社長は、「原因をすべてうちの非に置き換え、まったく関係ないという荷主の姿勢はショックだった」。「上場企業としてのイメージも大切なのは分かるし、うちが全責任を負うのもやぶさかではないが、臭いものにふたをするという企業体質が透けて見えてきて、何となく後味の悪い出来事だった」と話している。(高田直樹)

     
     
     
     
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