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    荷主がますます高圧化 泣き寝入りする運送会社

    2011年9月1日

     
     
     

     価格競争に加え、品質競争が活発化しており、日夜激しいサービス競争が展開されている。事業者によってさまざまなサービスが提供されている一方、荷主の立場がますます強くなり、要求もエスカレートしている。少しのミスも許されないという厳しい環境に、事業者・ドライバーは大きな負担を抱える。



     家電製品の輸送を手掛ける千葉県の事業者は、大手小売業者を荷主に持つ元請けの徹底した管理に、「ドライバーが保たない」と悲鳴を上げている。大手小売り店舗へ製品の輸送を行っているが、少しの油断も許されない状況という。

     ドライバーが配送先の店舗に納品に行った際、ちょっとした言葉遣いで店舗の荷受けの担当者の機嫌を損ねてしまったという。担当者はアルバイトらしい若者で、高圧的だったため、ドライバーも少し語気を強めてしまったのだという。決して暴言を吐いたわけではなく、あくまで敬語で話していた。

     その後、すぐに元請けから同社に連絡が入り、元請け担当者と一緒に店舗へ謝りにいくよう指示が入った。「アルバイトの若者の高圧的な態度が招いた結果で、お互い様ではないか」と、疑問に思った社長だったが、元請けには逆らえず謝りにいったが、元請けからそのドライバーには、もう二度と仕事には来させないようにと通告されてしまった。

     「ほんのさ細なことで、ドライバーを交代させられる。せっかく仕事を覚えても、こんな現状では続かない。何より、ドライバーがかわいそうだ」と話している。

     一方、通販大手を荷主に持つ元請けの下で、物流センターへの輸送を手掛ける埼玉県の事業者も、理不尽な荷主の対応に苦慮、結局仕事を失う羽目に陥った。同社はそれまで2年間、何ごともなく、無難に仕事をこなしていたという。しかし、あるトラブルが発生した。

     通販大手のセンターは、セキュリティーが完備されており、入り口には警備員が常駐し監視している。ドライバーはこれまで、警備員のチェックを受けることなく、センター内に入り、荷物の積み込みを行っていた。トラブルとなった当日も、いつものようにセンター内へトラックを走らせようとしたが、入り口で警備員に呼び止められ、IDナンバーの照会をされたという。

     これまで、まったく経験がなかっただけに戸惑ったが、「いつもIDナンバー照会など行っていない」と説明し、センター内へ入った。そのときの警備員は、理解は示したものの不服そうに対応したという。

     その後、いつものように仕事をこなしたというが、程なく元請けから連絡が入った。ドライバーが警備員ともめたことを確認してきたのだ。

     ドライバーから説明を受けた同社長は、一連の経緯を説明したが、元請けによると、荷主はカンカンに怒っており、同社の車を使うなとの指示が出ているという。驚いた社長は事実確認をしたところ、警備員から荷主へ、同社のドライバーの素行や言動が悪かったという報告がなされていたのだという。

     警備員が交代し、新しい警備員になったことで、トラブルになってしまったのだ。事実無根だと憤った社長だが、元請けの立場も考慮し、結局泣き寝入りした。

     「客である以上、仕方がないことだが」と前置きした上で社長は、「我々にとっては、荷物を運ばせてもらっているということだし、荷主にしてみれば、荷物を運んでもらっているということで、お互い様。本来は対等であるはずなのに…」とこぼす。

     「過剰なまでの反応を示す荷主の裏で、ドライバーの立場はどんどん落ちている」とする社長は、「このままでは、ドライバーのなり手もいなくなるのではないか」と指摘している。(高田直樹)

     
     
     
     
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