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第67回:源泉所得税を何とかしたい
2011年10月28日
今から7年以上前に商売を始めた社長が、「何とか源泉所得税をごまかそうと必死に考えたのですが…」という話をしてくれました。
会社は毎年、少しではありますが利益を出し、「小さな仕事でもこつこつ真面目に対応してきたのが今日の結果」と社長は言います。売り上げも毎年増加し、従業員も増えてきました。最近では廃業した同業者が「雇ってほしい」という話が多くなってきました。社員で雇うと人件費が発生し、資金を圧迫します。また、雇ったところで利益を生んでくれるのかと疑問に思っています。そこで、この人らを外部の販売員という形態にして、給料ではなく外交員としての報酬を支払おうとしました。外交員の報酬は、10%の源泉所得税を会社が天引きして税務署に払わなければなりません。この源泉所得税を「何とかしたい」と考えたそうです。
社長は、外注先の下請けとすれば源泉所得税がかからないことに気づき、この話を廃業した同業者の人らに相談したそうです。しかし、皆から「外注先になれば報酬の請求書を書き、領収書を発行しなければならない。細かな仕事にいちいち請求書をつくることは大変だ。そんな労力を使うのなら源泉所得税をとられたほうがましだ」と反発をくらいました。
何度も説得したのですが受け入れられず、結局、源泉所得税を天引きすることとなりました。名案だと自画自賛していたため、かなり残念だったようで、「そんなに請求書を書くのがしんどいのか」と今でも残念がっています。
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