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第87回:赤字決算で融資厳しく
2012年3月30日
設立以来、初めて赤字決算となった会社があります。社長と従業員2人の小さな会社ですが、少数精鋭部隊と申しましょうか、皆が一致団結して働いてきたのが今まで黒字決算をしてきた理由です。しかし、昨年の春頃から仕事が激減し、決算書を見ると赤字の金額が年間の売り上げとほぼ同額となりました。つまり、社長を含む従業員全員の給料を払えるような状態ではなかったのです。社長は大変ショックを受け、好転の兆しが見えないので会社を閉めようかと悩んでいます。
今までは黒字決算のおかげで、金融機関から無担保・無保証で社長の個人保証だけで融資を受けていたのですが、赤字決算で無担保・無保証の金融機関の融資を受けられなくなります。社長は粉飾決算をしてでも黒字の決算書をつくり、金融機関の融資をつなぎたいと考えました。しかし、赤字の金額が大きすぎて何もすることができず、黒字の決算書をつくることを諦めました。
次に、2年後か3年後に商売が好転するのなら、という期待を込めて、せめてこの大きな赤字を少なくしたいと思いました。社長には会社に貸してあるお金があり、帳簿に借入金として計上されています。その借入金を借金として決算書に残さず、債務免除益とし、社長から借りているお金をゼロとしました。社長は会社から返してもらえるお金はなくなってしまいました。
これで会社の大赤字の決算は免れましたが、金融機関からの融資が厳しくなるのは確実で、今年本当に会社を閉めることになるかもしれない、と今も悩んでいます。
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