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    厳密すぎる社保調査 試用期間の未届け指摘される

    2012年5月21日

     
     
     

    truck2_0521.jpg 「社会保険加入の調査が、いたずらに厳しくなっていないか」。運送事業者からそうした話が複数聞かれる。社会保険加入適用事業所では大部分の従業員が、きちんと保険料を納めてはいるが、試用期間中の者や従業員側の都合で加入をあえて見送っていたケースに関しても調査が入ったり、加入義務を突きつけられる事例が聞かれる。そうした事業者からは、「そもそも社会保険に加入していない事業者でもあるまいし」といった声が聞かれる。



     兵庫県内の食品配送事業者は昨年、交通事故をきっかけに行政の監査を受けた際、一部の従業員の社会保険に関して指摘を受け、「社会保険関係から再調査が入ると思います」とだけ告げられた。そして数か月後、社会保険関係部局から本当に調査が入った。

     指摘されたのは、従業員3人に関して試用期間中の社会保険が届けられてなく、保険料も未払いになっているとのことだった。試用期間について事業者が説明すると、担当者は、「社会保険は雇い入れた日から加入義務がある。試用期間という概念は社会保険にはない」と告げたという。

     事業者は、「依頼していた社労士も『世間の常識の範囲内でいい』と思っていたのだろう。彼も、何が何でも試用期間の分まで届けが必要とは考えていなかった」と話す。事業所の担当者が誤解しているものの、そうした認識を持つことに不思議はない。

     結局は従業員3人の試用期間分を会社が負担する形で二百数十万円を支払った。事業者は、「試用期間への認識が不十分とはいえ、あまりに非情だ。きちんと試用期間分まで届けている会社がどれほどあるのか」と話し、試用期間中の届けミスに対する措置としては厳しすぎるとの認識だ。では、社会保険担当によるこうしたケースへの対処の体制はどのようになっているのか。

     兵庫県内で神戸市中央区を所管する日本年金機構三宮年金事務所の適用調査課の職員によると、管内の適用事業所約8000社を4年間かけて一巡する調査を実施している。実際は事業所を呼び出す形で行われており、持参された帳簿の内容と届け出の内容に齟齬(そご)がないかチェックしているという。

     年金機構は、年金記録漏れがあった一連の問題以降、行政庁からは切り離され、一昨年から調査権限のない組織として運営されている。にもかかわらず事業所調査が行えるのは、事業所1件ごとに対して調査の認可を厚労省に申請し、それが認められるという形式を取っているからだ。調査が不十分であると厚労省が判断したときには、年金業務そのものの業務委託といった厚労省と機構の契約関係にも影響しかねず、調査を一巡させるなどの規範は、かつての社会保険事務所時代よりも向上しているとも見られている。

     先の事業者は交通事故が端緒となって試用期間の届け漏れが発覚したが、届け漏れなどに関しては一定の歯止めのあることが見て取れる。その分、機構などからの指摘が事業者に届く頻度も増えている可能性もある。(西口訓生)

     
     
     
     
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