ドライバーのなり手が少なく、大手や中堅の運送会社の退職者を雇用するケースも増えているが、運送事業者では人手不足に頭を抱えている。こんな中、人材確保のため様々な工夫をする運送会社がある。

　大阪市のある運送会社では、ドライバー確保のために友人紹介制度を利用している。同社社長は「ドライバーに、友人を紹介してくれるように頼んでいる。しかし、自分が勤めている会社を『いい会社だ』と思ってもらわなくては、なかなか友人にも勧められない。そのため賃金や福利厚生面をしっかりし、ドライバーへの気配りを忘れない」と話す。

　また、大阪府堺市の運送会社では、事業拡大に伴い増車しており、新車への乗務を売り文句として、知人、友人をはじめ、さまざまな人脈からドライバーを採用をしているようだ。

　同社社長は「求人広告も並行して行っているものの、紹介による雇用が多い。雇う側も雇われる側も安心して勤められることから定着率も高く、ドライバーの採用には最も適している」と話す。

　新車の乗務、福利厚生の完備なども重要であるが、両社とも最後に語ってくれたのは?評判?について。「どこどこの運送会社は仕事がきつく、給与も安いなどと噂が立てば、たちまちドライバーの間で情報が広がり、集まりにくくなる」と話している。（佐藤弘行）