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    高齢化時代の健康管理 サポートしてくれる新サービスも

    2013年5月20日

     
     
     

    sa_0520.jpg 「70歳を超えたドライバーが5人になった」と、広島県の運送会社の幹部。岡山県の事業者も「70歳のドライバーが出てきたことで、65歳からの1年更新に加えて、70歳からは半年ごとに雇用契約を交わしている」(社長)という。国が求める65歳への定年延長が、若年層の労働力不足に悩むトラック運送業界にとって低いハードルになるなら皮肉な話だが、こうした状況で企業に求められるのはドライバーの健康チェックの徹底化。それをサポートする画期的なサービスも誕生しそうだ。



     若年労働者の業界離れもあり、トラックドライバーの高齢化が急速に進んでおり、義務化された定期診断にプラスする格好で心身の健康管理を徹底しようとする動きも出てきた。高齢ドライバーによる重大事故が多発しているうえ、深刻な行政処分の引き金ともなるだけに危機感を募らせる事業者も目立つ。

     点呼時のアルコールチェックと合わせて血圧を計測する事業所も増えているが、問題は出先のドライバーの健康管理。携帯電話などで飲酒をチェックする例も少なくないが、健康状態はドライバーとのやり取りで確認するのが一般的。こうした管理現場の大きな味方になりそうなのが、先に富士通研究所が開発した「スマートフォンやタブレット、パソコンなどの内蔵カメラなどで撮影した顔の動画からリアルタイムに脈拍が計測できる」(ヒューマンソリューション研究部の担当者)という技術。今年度中の実用化をめざすという。

     血液に含まれるヘモグロビンが緑色光を吸収する特性に着目し、顔表面の輝度変化から脈拍を検出する仕組み。専用計測機器の装着や操作が不要で、カメラの動画(最短5秒)で顔を撮影するだけで脈拍数が算出できる。

     点呼時のアルコールチェックが義務化され、携帯電話を活用したチェッカーを車両に搭載しているケースも増え、同社の新サービスが活用できる環境は整っている。「現時点の対象は脈拍であり、運動後や緊張状態などで数字は変化する。そうした要素も考慮しながら、どれだけの健康状態がチェックできるかを考えないといけない面もある」(同)と、実用化へ向けた作業を進めているようだ。

     一方、IT時代にあっても事業者がドライバーを管理する基本は「対面点呼」。陸運関係の運輸専門官によれば、対面点呼で「言動におかしな点はないかとか、においでアルコール(飲酒)などもチェックし、十分な睡眠が取れているかなどを確認する」というが、高度化した近年の情報技術を駆使すれば代用できるものも少なくない。離れた地点にいるドライバーの脈拍までが把握できるとなれば、ドライバー管理の新しいアイデアとして一考の価値はある。

     冷凍トラックによる食品輸送がメーンの広島県の運送社長も、深夜・早朝に帰庫・出発するドライバーがいることで対面点呼に頭を痛めてきた。「運行管理者もしくは、補助者が営業所に常駐しないといけないというのは固定電話しかなかった時代の話」と指摘するが、前出の専門官は「運行指示の変更作業などに備える意味でも『事業所に常駐するのが望ましい』といえるが、明文化されているわけではない」と説明する。

     また、対面点呼というスタイル自体が明文化されたのも、物流2法に変わった平成2年。「iモード」の登場で携帯電話でインターネット接続が可能になったのが同11年であることを考えると、対面点呼は「事業所で、固定電話で対応するのが一般的だった時代の名残」ともいえる。業界の取り組みで、時代に合ったルールへと変えさせる原動力にしたいものだ。(長尾和仁)

     
     
     
     
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