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    阪神港海コン協組の遅延損害金請求を棄却 大阪地裁

    2013年6月21日

     
     
     

     阪神港海上コンテナ事業協組(山本清志理事長)は14日、緊急理事会を開催。同協組理事10社が原告となって、大阪・南港C―9(三菱倉庫)ターミナル前での長時間待機により原告らが遅延損害金を請求した訴訟で、大阪地裁の棄却判決について協議した。



     山本理事長はあいさつで、「論点が裁判官に全く理解されておらず、運送契約がわれわれ原告と被告の三菱倉庫側で行われていないことを理由に請求は棄却された」と報告。「長時間待機で大渋滞している模様を撮影したDVDも、証人答弁などで全く理解されておらず、肝心な論点部分が争われていない。我々としては全く納得のいく判決ではない。控訴について話し合いたい」と語った。

     各理事からは「我々の思いが理解されないのであれば控訴しても意味がない。弁護士とよく相談して今後の対策は考えるべき」「待機料請求は困難ではないのか」「30分以上待機させられた問題が、何十年経過してようやく公の場で訴えることとなった。神戸ではストックヤードが設けられているが大阪にはなく、結果、コンテナの積み下ろしを長時間待機する車両が増加した」「コンテナの積み下ろしではターミナルから一般道路に出て待機しており、違法行為として警察から指導される状態」「この裁判は全国に大きな影響を与える可能性もあるため慎重に考えるべき」など控訴については様々な意見が出た。

     また、担当弁護士は今回の裁判について「待機時間を30分だけに絞って結論が出されているが、1、2時間待機となれば問題も違ってくる。1、2時間の待機の証拠を集めて控訴することも必要。さらに裁判官も運送契約の部分を重視しており、意識を変えてわれわれが争っている部分を十分に理解してもらわなければならない」と語った。

     さらに、「海コン業界の仕組みが理解されていないままで、裁判官にわれわれの訴えている部分を理解してもらうためには時間がかかる。やはり学識経験者らの論文や意見書による立証を検討する必要がある。また、運送契約は書面では結ばれていないものの、システム上関係があることを立証し、単純な運送契約関係ではないことを証明していくことが重要」とも。「控訴は2週間以内に決定すればよく、途中で控訴を取り下げることも可能である」と説明した。

     運送契約書面がなくても、コンテナの積み下ろしについては被告側が指示しており、さらに荷主、船社、海コン輸送業者、港運業者の関わりを適切に証明していくことも重要だ。今後は学識経験者への論文作成や理解される証拠集めを十分行い、控訴手続きを行うことを確認。

     また、各理事から「訴訟提起で南港付近での長時間滞留が減少したのも事実。訴訟というアクションが長時間待機イコール当たり前ではないことを強く訴えることも必要」と、海コン業界の待機時間ゼロを目指して争うことを確認した。

     
     
     
     
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