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素人ドライバーが招く事故 乗用車感覚で事故誘発
2013年10月24日
急激な人手不足により各運送会社では人の紹介やウェブ・雑誌・ハローワークなど様々な方法で人材確保に躍起になっている。4、5年後にはドライバー不足がさらに深刻化し、輸送する手段がなくなるのではと予想する運送事業者も多い。また現在、大手荷主や物流事業者でも傭車・車両の確保に必死になっていると話す事業者も存在しているほど、ドライバーや車両確保は困難な状況にあるようだ。
大阪府堺市に本社を構えるA社は、人材不足のため、トラックに乗務した経験が少ないないドライバーを採用するケースが増えているという。総重量8?車が主流の同社では、即戦力となる中型免許取得者を優先的に採用している。それでも、経験の少ないトラックドライバーが、思わぬ事故を誘発しているようだ。同社でドライバー経験のある管理職は、「中型免許を取得しているというだけで雇い入れてトラック乗務をさせているため、とんでもないことで事故を起こす」と話す。ドライバーの1人は道路上の落下物を避ける際、車輪での乗り上げは避けたものの、落下物を車体の底面に巻き込んだまま走行し、底面から引火して車体の一部を焼く事故を発生させた。
同担当者は、ビニール袋や布を車輪やドライブシャフトに巻き込んだら異音で気付くはずだが、普段から窓を閉め切って運行しているため、車両の異音に気付かず走行を続けたものと予想している。
また、積載量を考えず乗用車感覚で夜間や雨天に車間距離も十分でないまま走行し、前方の車両に追突。新車から約半年しか経過していない車両のキャビンを破損させる(修理費用400万円)など、トラックに関する知識や経験が少ないことから招いた事故が多いと同担当者は話す。
経験がないものが一般の仕事からトラックに乗車すれば、大きさ、積載時のブレーキ性能などの把握が十分できていないため、乗用車感覚で曲がろうとして曲がりきれないなど、小さな接触事故も多いようだ。人手不足ではあるが、ドライバーの採用については、ある程度の研修や運転知識向上の教育など一定の期間を設ける必要もあるかもしれない。
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