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手形で資金繰り行き詰まり… 倒産した運送会社
2013年12月11日
運送会社では様々な荷主企業と取引しているところがあり、運賃の支払い方法も現金や半金半手、オール手形など様々である。大阪府堺市のある運送会社A社は、「大手になればなるほど手形支払いが多く、資金繰りに行き詰まり倒産するケースも今後、出てくるのでは」と話す。同社は以前、同和泉市で倒産した運送会社を例にとり、「現金支払いの荷主から手形支払いの荷主と取引したことで、資金繰りが思うようにいかず倒産したのではないか」と語る。
A社は「当社も昔から大手物流企業と取引しているが、支払いについては手形が多い。このため、少しでも利益を上げるために手形は期日まで手元に置いている。現在は、荷主企業の系列会社が手形支払いを割り引いて現金化してくれる制度も存在するが、金利が1・8%から2%取られるため、支払いが大きければ利益をその分失うことになる」と話す。大阪市平野区のB社でも「当社も大手との取引はほとんどが手形。その系列会社が金利手数料を取って現金化するが、それを利用すれば1億円手形で、金利2%であれば200万円、燃料費の高騰などで年間で数百万円、数千万円の利益損失につながっている。現状では、手形を割り引いてもらうことで資金面でも本当に厳しい状態となる。大手との取引を考えるのであれば、手形覚悟で割り引かず、期日まで手形を持つことが大事だ。現在の運送事業は、燃料も即現金の時代。多少運賃が安いと感じても現金でのやり取りを行うことで、安定した事業が展開できるのかもしれない」と話す。
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