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    フェリーの拘束時間約6時間に頭を悩ませる

    2014年2月19日

     
     
     

    ferry_0217.jpg 行政処分基準が改正され、北海道内の運送事業者の間で、ドライバーの拘束時間を見直そうとする動きが目立っている。しかし、本州便を運行している一部の事業者にとっては「フェリーにかかる拘束時間」がネックとなり、改善基準告示を守ることが困難なため、拘束時間規定の見直しを求める声も出ている。



     津軽海峡フェリーが運航する函館と青森を結ぶ「津軽海峡ロード」は、本州便を行う多くの道内の運送事業者に利用されている。所要時間が3時間40分と短く、1日8往復と多頻度運航しており、利便性が高いため最もポピュラーな航路の一つだ。同航路を利用する道内の事業者は「フェリーには現状、乗る前にターミナルで2時間程度待ち、乗船して4時間弱の合計約6時間を要しているが、この時間の扱いに頭を悩ませている」と話す。会社から見れば、この6時間は実質的に「ほとんど働いていない時間」という感覚。乗船前のドライバーは多くの時間をターミナルなどでくつろいでおり、乗船後も基本的にはフェリー内で自由に過ごしているためだ。

     ところが、改善基準の規定では、乗船前の手待ち時間は4時間以上なら分割休息として休息期間に組み入れることは可能だが、2時間では拘束時間にしかならない。また、乗船後は2時間を超える時間のみが休息期間とカウントされるため、同フェリーが時刻表通りに運航した場合、最長で1時間40分のみが休息期間となる。「6時間のうち、休息期間が1時間半あまりしかとれない」ことになり、これが1日の拘束時間を圧迫することになっている。

     同事業者は「6時間すべてを休息期間にしてくれとは言わないが、せめて『フェリー乗船中の2時間は拘束時間とする』という改善基準の規定は見直してほしい。フェリーに乗っているドライバーはほとんど自由時間で、4時間近く乗っているなら、分割休息が可能な時間と変わらない。フェリーなら、長時間労働として安全性が阻害されるということもないはずだ」と主張する。

     厚労省の労働基準局監督課は「フェリーに乗る前の手待ち時間は拘束時間となり、乗降船にかかる運転は拘束時間かつ労働時間。フェリー乗船時間のうち2時間(フェリー乗船時間が2時間未満の場合には、その時間)については拘束時間としかならない。実質的にほとんど働いていない時間が続いたという主張であっても、この規定は動かない」との見解。ただ、「フェリー乗船時の拘束時間の特例は、分割休息の特例とは考え方が異なるため、仮にフェリー乗船時に1時間40分の休息期間が確保できた場合、その日はあと6時間20分の休息期間をとれば8時間の休息期間をとったことになり、問題はない」という。

     道内の行政書士は「津軽海峡の航路は乗船時間が短いので、フェリー乗船時の2時間の拘束時間は影響が大きい。運航スケジュールやこれまでのフェリー会社との付き合いで優先的に載せてくれる/くれないといったこともあるので、苫小牧や小樽からの便に振り替えることも簡単にはできない。道内の事業者にとっては、本州便の拘束時間改善は非常に難しい問題だ」と指摘している。

     行政処分の基準が改正され、今まで以上に改善基準の順守が求められるようになった現在、「改善基準の数字が本当に妥当なのか」「実際に運行している立場から見て『現実的に守れない』規定がないのか」などの検証をそろそろ行ってもいいのではないか。

     フェリー乗船時のケースでは、会社は「休息期間をもっとカウントしてほしい」と考えていたとしても、ドライバーの立場では「フェリーでは、緊張やストレスを抱えながら過ごしているので、乗船時の拘束時間は3時間にまで伸ばして欲しい」などといった意見や、「乗船前に待っている時間は、いつ動くか分かっているので、休息期間にしてもいい」などの意見があるのかもしれない。

     また、トラックの長距離運行の場合、4時間と少し走れば到着するところを、連続運転時間を守るために手前で30分間運転をやめなければいけないといったケースもあり、安全面やドライバーの健康・精神面に悪影響を与えるということも考えられる。地域性に合ったトラックドライバーの適切な労働条件のあり方を議論することは大きな意義があるはずだ。

     
     
     
     
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