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早めの輸送依頼はお断り 傭車確保困難で
2014年2月27日
昨年までは、輸送日の1週間前程度なら車両を確保できたが、最近では運賃が値上がりし、傭車を確保して赤字になるケースが増えたことから、元請け運送会社でも早目の輸送依頼を断るようになったという。
大阪市で大手鋼材メーカーや中堅鋼材メーカーの元請けを行う運送会社では「昨年の秋ごろまでは1週間前後の余裕をもって輸送依頼があれば、元請けの責任として赤字でも傭車を確保してきたが、昨年末ごろから予想以上に赤字が増え、現在では荷主に1週間前の輸送依頼は一切断っている」と語る。同社によれば現在、傭車を確保するにも、下請け業者も運賃の値上げを考え、輸送当日にならないと車両を出してもらえず、運賃次第で輸送を行うことから、荷主に対し当日の市場での運賃でしか依頼できないと告げている。1社の荷主で車両を大幅に確保されることを避けるため、早目の輸送依頼は危険と判断して荷主に理解を求めているが、取材当日も何本もの電話で荷主企業から早目の輸送依頼を要請されていた。
同社社長は「荷主の言い分は理解できるが、需要と供給のバランスが大きく変化しているため、安易に荷主の言う通り車両確保に動くことで、当社だけでなく荷主にも大きな負担を掛けることになる。当日になって荷主に『運賃はこれだけ』とはっきり告げられるまでは、早目の車両確保は危険」と語った。
大阪府高石市の運送会社でも「現在は運賃の高い仕事にしか車両は提供しない傾向が多いことから、当社でも荷主に対して早目の車両確保は現状では不可能と説明し、できるだけ前日もしくは2日前での輸送依頼を受けている。さらに、輸送依頼を受けても運賃交渉や輸送依頼を断るケースがあることを荷主に伝えている。特に平車は大中小関係なく車両が少ない中で需要が高まっているので、われわれ平車を専門とする事業者は混迷するばかりだ」と話した。
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