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    ハローワークのリクエスト求人 情報で求職者集めに差

    2014年4月21日

     
     
     

    hello_0421.jpg 「若者の車離れ」「ドライバー職そのものが敬遠されている」などといった捉えられ方が一般的になってきた物流業の就業者不足。国交省の有識者懇談会も先月立ち上がったことから、不足の原因を社会構造の変化といった大きな角度からのみ捉える事業者も多い。しかし、上からの対策待ちで手をこまねいている企業と、身の回りでできることを進める企業とでは、求職者集めですでに差がつき始めている。雇用のミスマッチを招く「情報のミスマッチ」の解消だけでも求職者が集まった事例を参考に、雇用事情を垣間見る。



     近畿地方で金属加工の町工場が密集する地区の一角に、創業60年を超える運送会社がある。営業や配車を兼務する同社の若手役員。「ハローワークの『リクエスト求人』を使ったら面接者が増えた」という。長年の物量減少からトラック台数も大きく減らしてきたが、数年前にGマークも取得するなど実運送部門にも注力している。役員は、「現状維持のためにも人材は必要。面接をしないと採用には至らない」と前向きだ。

     ハローワークが設置される根拠法の一つ「職業安定法」は、求職者の便に供することと並んで「産業に必要な労働力を充足」させることを求めている。リクエスト求人は産業側のための制度だ。自分の求職情報を企業側に公開したいとする求職者に関しては、ハローワークが「求職公開シート」と呼ばれる用紙を作成、シートを求人企業側に提供する仕組み。ちょうど、求人票を求職者に公開するハローワークの日常業務の逆パターンだ。求職者の名前や住所など、個人を特定できるデータはもちろん抜いてあるが、求職者が企業にアピールしたい職歴や専門技能などを記載する欄は大きく設けられている。企業側はこのシートを閲覧し、会いたいと思う求職者にハローワーク経由でコンタクトを取る。

     大阪労働局(大阪市中央区)職業安定課によると、この仕組みは7、8年前から運用されている。しかし、本紙が聞き取りした運送経営者の多くは仕組みの存在すら知らない状態だった。職業安定課の福田雄二職業紹介班長は、「利用形態はハローワークごとに異なっている」と、利用企業数などの数値は把握しきれないとしている。職種などに応じて端末で検索が可能なハローワークもある一方、存在すら掲げていないところもあるという。

     兵庫県の「ハローワーク尼崎」では、求人事業者が閲覧できる端末が設置されておらず、ハローワークの担当者に探してもらうことでしかリクエスト求人制度を利用できない。担当者は、「昨年くらいまでは求職者が溢れかえる状況で、リクエスト求人の必要性があまりないと考えていた。人手不足感が出てきた今となっては(検索端末などを)採り入れるようにしなければならない」と話す。

     求職者の側にも、求職公開シートの作成に消極的な人々がいるという。「アピールポイントを書くのが面倒といった反応や、個人情報を公開することへの抵抗感がある」という。大阪労働局管内の職業ごとの有効求人倍率(今年2月)は、サービス業や専門技術職で倍率が高く、企業の人材不足が目立つ。トラックドライバーなども含めた「自動車運転の職業」でも2.31倍となり、求職者が少ない状況だ。

     兵庫県西宮市にある物流会社は、求職者への訴えかけの方法を変えることで、人材確保に成功している数少ない会社の一つ。同社社長は、「ウチの会社へ来た時に、どのような仕事をすることになるのか、生活はどのように変わるのかを、求人票に細かく書きこむようにしている」と話す。コンサルタント会社からの指摘で求人票の記載を見直した。「他の業種では、具体的にどんな仕事をするのかを特記事項欄や備考欄に書き込むことが常識になっている」(同社長)とも。

     実際に本紙が西宮市付近の求人票を閲覧したところ、特記事項欄や備考欄に何らかの記載があった運送会社はほとんどなかった。大阪労働局は「求人申込ガイド」などリーフレットの中で、「『詳細は面接で』などの記載は使えない」と呼びかけるなど、具体的な求人票作りに力を入れている。

     
     
     
     
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