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    関運局モデル全国展開 災害時支援輸送 各自治体で動ける体制を

    2014年10月24日

     
     
     

     東日本大震災や今年8月に発生した大雨による土砂災害など、いかなる厳しい状況下でもトラックは絶えず物資を運んできた。今後、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震など、広域かつ大規模地震の発生が想定されている。物流に携わるものとして、いつ起きるか分からない災害を?予期せぬ事態?としないためにも知っておきたい。



     今年8月、広島市で発生した土砂災害では、日本各地から送られた支援物資が溢れた。しかし、「市から県へ、県から倉庫協会へと連携が取れたことで、空いている民間物資拠点へ迅速に運び入れることができた」(国交省総合政策局物流産業室)という。これらの発災時における具体的な連絡体制や対応手順などの統一化が図れるよう、全国レベルで検討をしようというのが、平成27年度概算要求に盛り込まれた「災害に強い物流システムの構築」(要求額2億2700万円)だ。各地域で物流事業者、自治体などの関係者から構成される「災害に強い物流システム構築協議会」を開催し、多様な輸送手段を活用した支援物資輸送について、関係者間で広域連携体制を構築、連絡検証する。

     関東運輸局では同24年度に「首都直下型地震等に対応した支援物資物流システムの構築に関する協議会」を立ち上げ、東日本大震災の教訓を踏まえ、今後予想される首都直下型地震や南海トラフ巨大地震が発生し物流網が寸断された場合を想定し、検討を重ねてきた。

     同局が当初考えていたのは、「発地から県へ、県から市区町村へ、市区町村から避難所へ」トラックで輸送し、各拠点で仕分けし一時保管するという流れだった。しかし、東日本大震災時には、燃料・車両の確保が困難になり、各拠点間の幹線輸送・地域輸送は機能せず、予定していた集積施設が津波によって流され使えなくなった。震災後も保管場所の調整に手間がかかり、物資を送り続けたことで不要不急な物資が滞ってしまった。

     そこで混乱を招かないためにトラックと倉庫業務について、情報提供の方法・災害時の役割分担を、それぞれがきちんと認識するよう協議会で取り組んできた。実際にオペレーションを行う自治体職員や物流事業者を対象に支援物資物流に関する研修を行い、スキルアップも図っている。

     しかし、首都直下型地震や南海トラフ巨大地震は、東日本大震災と比べ避難地域も避難者数も桁違いなものになることが予想される。「支援物資もトラックだけでは運びきれなくなるだろう(同局環境交通部)」と、鉄道・船舶・飛行機などの輸送モードを含め、今年度から議論が交わされている。来年度からは国交省主導で全国展開しようとしているのだ。

     構想を進めるためのポイントは二つ。一つは非常時でも結節点で様々なモードとトラックがうまく融合できるように、港から倉庫まで運ぶトラック・鉄道駅から被災地まで運ぶトラックが、結節点でスムーズに荷物の受け渡しができるかどうか。そして通常、港湾では決まった事業者が取り仕切っているが、有事の際に機能するかどうかということ。もう一つは、国によるオペレーション以外にも、自治体同士でオペレーションができる体制を構築すること。その際、国は各自治体で船舶の選択や港湾での受け渡しができるよう支援する。ケーススタディや図上訓練の実施、港湾・JR貨物駅・空港などの結節点のリストアップが必要になる。

     究極の目標は、国が指導監督しなくても、各自治体で動けるような仕組みを作ることだ。立場はさまざまだが、非常時には関係ない。「物資を送る」という目的に対し、日頃から関係各社がどれだけ当事者意識を持てるかどうかが、有事の際に現れてくる。

     
     
     
     
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