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    コンテナ貨物の集約促進 会計検査院の意見表示「事業者の本音は」

    2014年11月10日

     
     
     

    ship_1110.jpg 「内航船が集荷してくるコンテナ貨物にだけ補助を出すのはなぜか」。内航船による集荷を促進する国交省の施策は、内航船とトラック輸送という国内輸送の両モード間の運賃競争力で格差を生じさせかねないと指摘してきた神戸港のトラック事業者。しかし、瀬戸内などからのコンテナ貨物が韓国・釜山港などを経由することで外貿に出されてしまうという同省の「東アジアトランシップ」の説明の前に、トラック事業者らは雌伏せざるを得なかった経緯がある。今回の会計検査院による同省への意見表示は、こうした経緯に煮え湯を飲まされてきたトラック事業者からは、どのように見えるのか。



     会計検査院は10月28日、「国内広域から京浜、阪神両港へのコンテナ貨物の集約の促進に係る事業について」と題した一文で、「事業の実施状況などを十分に把握できるよう」検討することを国交大臣に求めた。

     要求書によると、2010年から国交省が「国際戦略港湾」の名で進めてきた政策のなかには、釜山港など東アジアの港を使った外貿の割合(東アジアトランシップ率)を、6年前(08年)の約10%から15年までに半減すること、20年までには京浜・阪神の両港を東アジアのハブ港にすることなどが入っている。

     近畿地方整備局は09年度から13年度までの5年間、関東地方整備局は11年度から13年度までの3年間、国内各地から両港にコンテナ貨物を集荷するため、航路を新規開設する内航船社に対して補助を出すことで、「対東アジアトランシップへの運賃競争力を付けようとしてきた」(近畿地方整備局港湾航空部)。

     神戸港のコンテナ輸送事業者らによると、内航船への補助は「東アジアトランシップに対抗するためということでは合理的でも、国内輸送モード間の競争力を考えたときは不十分」といった意見が従来からあった。ある事業者は、「実際に多く集荷してきているのはトラックによる輸送。港湾や船社だけが競争力を付け、それで潤えば対東アジアトランシップが完成するのではない」と指摘。そして、「トラック輸送は、同じトラック業者の間でも競争し、おまけに船社との競争がある」とも話す。同事業者らは同整備局を始め、政治家などに窮状を何度も直訴してきた。

     会計検査院は今回、どのように指摘したか。検査した12事業中、「輸送事業が好調で、国内のフィーダー輸送網強化に寄与していると思われる事業も見受けられた」と指摘しながらも、輸送実績が低調な6事業(委託費15億4298万円)では「効果が十分に出ていない」としている。また、この6事業については集荷目標の根拠が明確に示されておらず、地方整備局も確認を十分にしていなかったと結論付けている。

     では、東アジアトランシップに出されるコンテナの運賃は、実際に国内フィーダーの運賃よりも安くなったのか。会計検査院もこの点には十分触れておらず、同6事業について「東アジア主要港と比べて価格競争力が劣ることから事業計画通り進まなかった」と記載するにとどまっている。

     価格競争力について近畿地方整備局は、「目標輸送量がいくらであるかを我々がチェックし、今回の会計検査院の意見は、その数値に対して実績がいくらだったか達成率を見たもの。運賃の価格競争力はそもそも事業計画には入っていない」(同課)と話している。

     神戸のコンテナ陸送事業者は、「国際的にも価格競争力の有無の検証ができない事業によって、国内の輸送フィーダー間の競争が乱されてはたまらない」と話している。

     
     
     
     
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