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    全ト協星野会長、国交省藤井自動車局長 新春特別対談

    2016年1月4日

     
     
     

    taidan16_0101.jpg 平成2年の物流二法施行から四半世紀が過ぎた。その間、トラック業界は大きな変貌を遂げてきた。参入障壁を撤廃する大規模な規制緩和はその後、相次ぐ新規参入を招き、業界は激しい競争にさらされていく。運送事業者らは、運賃低下という厳しい経営環境を強いられるが、同時に、業界には運ぶだけではない付加価値ともいえるさまざまな新しいサービスも生まれ、競争でもまれる中で、輸送品質も向上していった。バブル崩壊後の長引く景気低迷やリーマン・ショックという危機も乗り越え、たくましさも備わった感のある業界だが、しかし、一方で人材不足という深刻な課題も表面化しており、まだまだ予断を許さない状態が続いているといえる。こうした中、弊紙では、トラック業界の管轄官庁である国交省自動車局の藤井直樹局長と、業界団体である全ト協の星野良三会長の対談を企画。それぞれの立場で、規制緩和以降の四半世紀を振り返ってもらうとともに、現状における業界の課題や、それに対する取り組み、さらには今後の展望や抱負について話し合っていただいた。



     ―規制緩和以降を振り返って

     藤井局長 トラック運送は規制緩和が先行した分野で、既に25年が経過しています。トラックの規制緩和から10年後に旅客輸送の規制が緩和されました。当時、私は運輸省官房文書課(当時)で関係の法改正を担当していたのですが、その時にトラックの規制緩和を随分と参考にしたのが思い出として残っています。規制緩和のただ中に置かれ、星野会長以下、運送事業者の方々は大変なことも多かったと思います。事業者自らの意思で様々なことができるようになり、サービスの多様化が進んだことは、大きなメリットだったと思います。一方で、事業参入が容易になった結果、事業者の数が増える中で、安全面、労働環境面でのルールを守らない事業者のチェックについては、規制緩和に伴う課題として、引き続きしっかりと対処していかねばならないと思っています。
     
     星野会長 基本的にトラック運送業は国内産業です。国内は人口が増えない、消費も増えない、生産も増えない。そういう国内だけにいる業態には規制緩和をすべきでないと、私個人的には、そう思っています。ただ、ここにきて人手不足が顕著化してきて、これが現実に規制になってきている。というのも、人手不足で容易に車を増やせなくなり、これが規制緩和を抑えるという効果が出ているのかなと。私は業界に入って57年経つのですが、今は経済も政治も安定した、いい時期じゃないかと思います。機械式時計のオリンピックでセイコーが金メダルを取りましたが、これはすごい話なんですよ。それもスイスのジュネーブで取りました。日本国内で日本人の作ったものが非常にいいという評価が世界的にも広がっているんだと思う。国内産業がこれからも良くなるだろうし、そうすると、国内で仕事をする我々にとってもよくなると思います。問題は人をいかに集めるかということになるが、そのためには、やはり待遇改善しないといけないし、働く環境を良くしないといけません。それには原資がないとだめなので、この原資のところを来年どういうふうにするのかということが、私は一番重要な問題だと思っています。(詳しい内容は、物流ウィークリー1月1日号に掲載しております)

     
     
     
     
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