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    「早く消してくれ!」 コンテナの確認で消火できず

    2017年6月30日

     
     
     

    kasai.jpg 「早く消してくれ!」。駆け付けた消防署員に対して、火災が起きたコンテナトラックの関係者が消火活動の開始を求めて、そのように叫ぶ状況が6月、またも再現されてしまった。コンテナトラックは、積み荷の内容物が外見からはわからず、現場の乗務員らも内容物については具体的には知らされていない。火災の現場に到着した消防署員が消火活動を始められないといった状況に陥ることが、かねてから指摘されていた。今回の火災現場は、3階建て道路の2階部分に当たることもあり、莫大な額になる恐れのある道路管理者からの修理費用請求を、コンテナ運送会社がどこまで車両メーカーなどに求償していけるのかも焦点となりそうだ。



     コンテナトラックに関しては、荷台に当たるトレーラ(非けん引車)のスプリングチャンバと呼ばれる制動部品が不具合を起こし、走行しているトレーラの駐車ブレーキとドラムとの間に摩擦熱が生じるために引き起こされる火災が問題となっている。関係者によると、6月8日午後3時過ぎ、神戸市東灘区内の臨港道路「ハーバーハイウェイ」を走行していた、同市中央区内の運送会社保有のトレーラから出火した。当時、火災の煙は数キロ離れた地点からも観測され、立ち上る黒煙の様子があちこちの地点からツイッターなどに投稿された。

     運送会社社長は本紙取材に対し、スプリングチャンバの不具合が原因の火災だった可能性に言及している。同社社長によると、消防署などの立ち合いで燃えた車両の検証はすでに済ませたものの、具体的な報告は消防からも受けておらず、トレーラのメーカーからも「担当者が入院中」などの理由で原因特定に至っていないという。消火活動に当たった同市東灘消防署は本紙取材に対し、火災原因について、「トレーラ特有の火災」であるとし、積み荷のコンテナからの火災ではないことを明らかにしたものの、具体的な原因については言及を避けている。

     火災原因とは別に、消火活動の開始の遅れについても、コンテナトラックは特有の事情が指摘されている。同社社長によると、当時コンテナトラックを運転していた乗務員が、駆け付けた消防署員に、「早く消してくれ」と声を荒らげたというが、署員が現場に到着後20?30分間は消火が開始されなかったという。

     別の関係者から、本紙が入手した火災当時の映像(写真)を見ると、燃え盛るコンテナトラックの数?から十数?離れた場所を、消防署員や警察官が立ち尽くす様子がうかがえるものの、消火活動は始まっていないようだ。東灘消防署消防防災課によると、消火活動の開始は、署員が現地に到着した午後3時30分から約20分後の、同3時50分過ぎだった。消火活動の開始の遅れについて、同課担当者は本紙取材に、「トレーラの運転者が正確に積み荷を把握していなかった。消火開始時には燃焼が進み、水をかけていいと判断できた」としている。

     運送会社社長によると、コンテナとトレーラは全焼し、荷主に対する賠償責任などが生じる恐れもあるという。道路構造物にも類焼があり、損害賠償に発展する恐れもあるという。

     
     
     
     
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