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    ByーQ 「クオリティ」を第一に地位確保

    2010年1月13日

     
     
     

     2010年に創業25周年を迎えるByーQ(上田純社長=写真、東京都新宿区)。「バイク急便」の名で親しまれた同社は、2009年2月に社名を変更。2006年に上田社長が就任して以来の「第2創業期」の勢いをさらに加速させている。
     創業からの歩みは創業者である大槻勝美・ByーQホールディングス会長の「瞬間物流革命–バイク急便の挑戦」(文芸社)にも詳しい。


    0113by2.jpg 現在、約400人のディスパッチャー(同社でライダーをこう呼ぶ)が在籍。4、5割が定期便の仕事で、残りが緊急のスポット便への対応。「異常なほど」(上田社長)とも言える価格競争が進む中、同社は自社の強みをクオリティに置き、「雨の日にも荷物を濡らさない、時間を守るなどは当然。受付の対応や、お客さま先での元気なあいさつなども徹底させている」と上田社長は話す。また、「昔起こした事故を忘れないように」とする、「どんな荷物にも8000万円の価値がある」という社内の大きな張り紙が印象的だ。
     持ち株会社制を採る同社は、ディスパッチャーの指導や管理を子会社各社や営業所に一任。クオリティの徹底といった方針も浸透しやすく、「各営業所で、ディスパッチャーとしっかりコミュニケーションを図るように言っている。バイク便ライダーは孤独を好む人が多いと言われるが、やはり人間は寂しいもの。話すことで信頼が生まれ、管理側も現場の課題を確認できる」という。
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     今後の展開としては、「A地点からB地点に運ぶだけではない、クオリティ『プラスα』が必要」と同社長。このプラスαをいかに見つけるかが勝負だが、「バイク便の持つスピードに技術やサービスを付加すれば、他社との差別化につながるはず」。現在はライダーがメンテナンスなどの技術を持った、サービスエンジニアのような役割を担うサービスの開発を進めている。
     「できる理由を考える」のが会社のポリシー。「できない理由を述べてはいけない。するかしないか、『なんとかします』という姿勢が重要」。この姿勢で顧客の課題をクリアし、成長してきた。
     とはいえ、このところの経済の急失速を受け、2008年は売上高24億7100万円と前年(29億6400万円)を大きく割り込んだ。企業が「高い」バイク便利用を抑制する動きなど、市場の見通しは決して明るいとは言えないが、新商品の開発で上昇を狙っている。
    ◎関連リンク→ 株式会社By-Q

     
     
     
     

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