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物流ニュース
安全性高い「二重殻タンク」
2010年3月12日
地下タンクの設置方法は大きく分けて2種類。地中にコンクリートのタンク室を作り、その中にタンクを設置する方法と、直接、土壌に埋める方法だ。
当然、タンク室を作った方が漏洩の危険性は下がるが、コストがかかるため、10KL以下の地下タンクのほとんどは直接埋設されている。
平成17年4月に消防法が改正され、鋼製の一重殻タンクの直接埋設が禁止となった。しかし、昭和34年に危険物関係法令が制定されてから埋設されたものの多くは鋼製一重殻タンクと言われている。
現在、直接埋設が認められているのは、漏洩の危険性が極めて低いとされる鋼製・強化プラスチック製二重殻(SF)と強化プラスチック製二重殻(FF)などの二重殻タンクのみ。
有資格者による内殻の法定点検が免除される二重殻タンクとは、外殻と内殻の隙間に検知液が封入された検知層を持つもの。内殻と外殻どちらかが破損すると、検知液の液面レベルが上下に動き、それをセンサーが検知して事務所などに設置したモニターに異常を表示する。
タツノ・メカトロニクス(東京都港区)のFF二重殻タンク「EcoMaxシステム」は、タンクの内外殻や配管に強靱なFRP材を使用。土壌との接触面だけでなく、タンク内部に溜まった水による腐食も防ぐことが可能となっている。
漏洩はタンクだけではなく配管からも起きるが、同システムでは配管もオール樹脂化。また、接合に工夫が施されており、地中での繋ぎ目がないため、腐食や電食を起こさない。さらに、システムで用いられる漏洩検知モニターは同社製の高精度油面計の表示計と兼用されるため、油の在庫管理の徹底が図れる。
同社では「あらゆる腐食をシャットアウトする」とし、「メンテナンス費用を節約できる」と自信を見せる。
◎関連リンク→ 株式会社タツノ・メカトロニクス
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