皆さんこんにちは、日本事故防止推進機構（ＪＡＰＰＡ）理事長の上西一美です。交通事故は、ミス、いわゆるヒューマンエラーで起きるものです。だから「過失」という言葉が使われます。

先日、東京・吉祥寺の駅前で60代の運転者が、信号待ちで停車中、アクセルを間違えて踏み込み、歩行者をはねて、ダンプカーに追突する事故が発生しました。「Ｙａｈｏｏ！　ニュース」で公式コメントもさせて頂きましたが、このようなアクセルの踏み間違いは、高齢者特有の事故ではなく、実際には若い運転者でも発生しています。

この事故を防止するためにはどうすべきでしょうか？　まずは、単純にアクセルを踏み間違えないことが大前提となります。さらに、自分がアクセルを踏み間違えるという想定をしておくことも大切です。なぜならば、人間は想定外のことが起きると、その事象を理解できず、パニックになるものだからです。

そこで怖いのが、ブレーキと思い込んで、さらにアクセルを踏み込み暴走することです。よって、想定することで、すぐにブレーキを踏み、被害を最小限に留めることができます。

対策はこれだけで良いのでしょうか？　私はコンサルティングの中で、「ミスをなくす対策は当たり前にやるべき」、しかし、「ミス前提の対策を考えるべき」ということを意識しています。

たとえば今回の事故では、「アクセルとブレーキの踏み間違い」という前提で、「サイドブレーキをかける」などの対策をすべきです。

このような交通事故の対策は、「ミスをなくす」ということをしても、ヒューマンエラーを完全のゼロにはできません。だからこそ、「そのミスが発生した時に事故にならない対策を企業として取り組むべき」だと考えます。皆さんの会社で発生している交通事故、その対策をぜひ一度、見直してみて下さい。

◎関連リンク→　一般社団法人日本事故防止推進機構
http://www.jappa.or.jp/