皆さんこんにちは、日本事故防止推進機構（ＪＡＰＰＡ）理事長の上西一美です。「２０２４年問題」は、運輸業界では非常に深刻で、その対策に悩まれている経営者様は多いのではないでしょうか？　この問題は、単純に残業削減ということではないと私は思っています。

残業をただ削減すると、従業員の給与を単純に下げてしまうだけで、本来は従業員のための対策にも関わらず、給与が下がった従業員が最も不幸になるからです。もちろん過度の残業を容認している訳ではありませんが、私たちが本来考えないといけないのは、削減ではなく効率化です。
効率化すれば売り上げも下がらず、残業を削減しても賞与などで還元できるからです。

先日、ＪＡＰＰＡで、「２０２４年問題における賃金の在り方」というテーマで、理事の後藤博章社会保険労務士と私の２人で無料セミナーを行いました。

驚いたのは、私も後藤先生もまったく同じ対策を推奨したことです。その対策とは、「評価制度を基準とした月給制給与＋賞与年３回の導入」でした。この給与体系を導入すれば、今までの諸問題はすべて解決するどころか、売り上げ向上も期待できます。

また、私が代表を務めるディ・クリエイトでは、昨年開始した「法定12項目動画配信サービス」をこの４月からｅラーニング化します。これにより、企業内で従業員を集めて研修を行うことがなくなり、車内でも実施が可能になります。ということは、待機時間に車内でも受講できるということです。これで、微々たるものですが、従業員の残業削減、そして、意外と盲点になっている運行管理者の研修教材の準備や記録簿の作成時間の削減につながります。

「２０２４年問題」では、様々な対策に取り組む必要がありますが、すぐできるというものでもありませんので、ぜひ今のうちから準備して下さい。