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    空車埋める努力が運賃下落を招き・・・

    2011年12月6日

     
     
     

     食品輸送でいかに売り上げを伸ばすかは、空車時間の有効活用がカギだ。しかし、空車時間に都合よく荷物を確保することは簡単ではなく、最終的には低価格で引き受け、結果、この行為が運賃を低下させていると話す運送会社も多い。


     食品輸送は基本的に小口配送が多く、倉庫やスーパー、物流センターなどに配送されることから、メーンの配送が終了すれば、空車時間には大型冷凍車でも大阪府内なら1万円程度で配送するケースも多く、夜積みの時間まで安い運賃で空車を埋めているようだ。
     大阪市の食品輸送会社は「大手食品配送業者は昼間の暇な時間を利用して低価格での輸送を依頼してくる。中小・零細は空車時間を出来るだけ作らないためにも引き受けて、結果、燃料費や人件費にも達しない価格で配送してしまう」と指摘。「食品は時間帯で大きく空き時間が発生してしまうことから、メーンの輸送と『もらい仕事』でようやく1日分の売り上げを稼いでいるのが現状。しかし、そのうちメーンの仕事も運賃を下げられ、最終的に1日分の売り上げさえ確保できない状態に陥ってしまう」と厳しい実情を話す。
     効率的な配送が、かえって売り上げや運賃を下げる原因になっているようで、運送事業者が原価意識を高めて、昼走りのもらい仕事であっても適正な運賃収受をすることが、食品配送には重要なことと訴える。

     
     
     
     

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