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    トラックドライバーの魅力とは

    2012年7月9日

     
     
     

     トラックドライバーという職業の魅力は何か。ドライバーの高齢化や人材不足に悩む業界がいま、直面している課題だ。高度経済成長下では、「稼げる」という大きな魅力が存在した。荷物に比べてトラックが足りない時代、走れば走るだけ実になった。


     そういう状況下ではドライバーのなり手は相次ぎ、多くの若者が業界に足を踏み入れた。しかし、規制緩和以降、競争が激化し、厳しい運賃競争が展開された結果、「稼げる」という魅力は薄れた。
     ただ、稼げるという魅力がなくとも、職業として魅力があれば人は集まる。例えば、一般のサラリーマンでみると、経験を積んで昇給し、昇格することが一つの魅力であるといえる。一方、専門職でみると、経験を積んで熟練の技となり、尊敬される存在となることが、一つの魅力だといえる。
     そう見た場合、トラックドライバーはどうか。特殊な輸送で経験がものをいう業種では、確かに熟練者が活躍できる土壌があり、それが一つの魅力だといえる。しかし、大多数のドライバーは、経験がどれだけ将来に役立っているのか。経験を積めば給料が上がるのか、また、昇格するのか、熟練者として尊敬される存在になるのか。
     長年の経験で荷主との信頼関係を築くドライバーも少なくないことを考えると、一概には言えないが、ドライバーの場合、年齢を重ねるごとに業務遂行能力が低下してしまう。体が資本の仕事だけに仕方のないことだが、長く勤めれば勤めるほどマイナスになっていくのだ。多くの高齢ドライバーが低賃金の中で働いている現状を考えると、それが如実に示されている。
     経済活動の根幹を支え、重要な役割を果たしているトラックドライバーは本来、もっと尊敬されるべき仕事であるはずだ。しかし、将来に夢のない仕事が社会に認められるはずもないというのもまた現実だ。突きつけられた課題は、長年にわたって蓄積した結果であって、解決は容易ではない。しかし、その課題に向き合わなければさらに悪化してしまう。魅力づくりがドライバー不足解消の近道ではないだろうか。

     
     
     
     

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